ビショップ博物館のカヒリ・ルームにはハワイ王国歴代君主の肖像画が。一番左がカメハメハ大王
メリー・モナーク・フェスティバルといえば、フラをなさっている方ならもちろん、ハワイ旅行のリピーターなど、ちょっとしたハワイ通の方ならおそらくご存知の、ハワイ最大(ということは世界最大)のフラの祭典であり競技大会。キリスト教宣教師団によって禁止されたフラなど、ハワイ文化の復興に尽力したハワイ王朝7代目の君主、カラカウア王のニックネーム「メリー・モナーク(陽気な君主)」を冠したこちらの大会は、フェスティバル側から招待され、一流と認められたハワイ出身もしくはハワイ在住のクム・フラ(正式に認定されたクムの師匠)率いるフラ・ハラウ(フラ・スクール)だけが出場を許可されます。写真左がカラカウア王。右はハワイ王国最後の君主リリウオカラニ女王
出場資格とともに、チケット入手も困難。2012年4月の第49回大会開催時点で、チケットの入手方法は、申込書(マネーオーダーや返信用切手要)を現地事務局へ郵送した上での抽選方式。プラチナチケットといわれる所以(ゆえん)です。さらに会場のエディス・カナカオレ・スタジアムがあるハワイ島の小さな町、ヒロには限られた宿泊施設しかないため、観客として訪れた人々はおろか、出場ハラウのダンサーたちですら、ステイ先の確保が難しいことも。期間中は、オアフ島からハワイ島へのフライト確保もひと苦労です。キング・カメハメハ・デーを祝して、ダウンタウンにあるカメハメハ大王像には幾重ものレイがかけられます
そんなメリー・モナーク・フェスティバルに比べると、出場資格、チケット入手をはじめ、フライトや宿泊先に関しても、グッと敷居が低いのが、キング・カメハメハ・フラ・コンペティション。ただし、出場資格の敷居が低いといっても、出場ハラウのフラに見ごたえがないわけではありません! メリー・モナーク・フェスティバルと比べても遜色のない、思わず息を呑むようなフラを観賞することが出来ます。なんといっても、メリー・モナーク・フェスティバルに出場できるハラウの数は限られていますし、ハワイには数多くの素晴らしいハラウが存在するのですから。カメハメハ大王像へのレイ献花セレモニーで、カメハメハ大王にフラを捧げるフラダンサー
キング・カメハメハ・フラ・コンペティションは、例年6月の第3もしくは第4金・土曜日に開催されます。それに先立つ6月11日は、カメハメハ大王(カメハメハ1世)を偲び、ハワイ王国を統一したその偉業を称えるため、カメハメハ大王の曾孫であるカメハメハ5世(ロット・カメハメハ)が制定したハワイ州の祝日、キング・カメハメハ・デー。これを祝してハワイ主要4島(オアフ島、ハワイ島、マウイ島、カウアイ島)の各地で、カメハメハ大王像へのレイ献花セレモニーや、パレード、フェスティバルなどの祝賀イベントが開催されます。キング・カメハメハ・フラ・コンペティションは、この祝賀イベントの一環として行われます。正面がニール・ブレイズデル・センターのボックスオフィス
2012年6月の第39回大会開催時点、チケット入手は簡単。前売り券は会場となるニール・ブレイズデル・センターのボックスオフィスで直接購入できるほか、米最大手のチケット販売「チケットマスター」でのオンライン購入も可能。また当日券も、毎年、ニール・ブレイズデル・センターのボックスオフィスで販売されています。過去の大会ではいずれも座席がソールドアウトになったことはなく(逆に結構空きがアリ)、当日券もすんなり手に入るのが常です。当日、急に思い立って観に行くことも可能なんです。会場の座席表。ticketmaster.com より
なお、2012年度大会のチケット価格は席種によって8ドル50セントから24ドルまで。ホノルルの街中にあるニール・ブレイズデル・センター。「NBC」が略称
会場のニール・ブレイズデル・センターはホノルルの街中にあります。ワイキキからは車で15分ほど。ザ・バスを利用すれば、道路の混雑状況によって20分から30分。アラモアナ・センターやワード・センターズから徒歩で行くことも可能です。その場合は徒歩でおよそ15分から20分ほど。当日は会場でフレッシュレイが販売されます。舞台を終えた知り合い(のダンサー)に贈るロコが多いのです
出場資格がハワイ出身、またはハワイ在住のクム・フラ率いるフラ・ハラウと定められたメリー・モナーク・フェスティバルと異なり、キング・カメハメハ・フラ・コンペティションには、アメリカ本土や、その年によってカナダ、メキシコ、さらには日本からのフラ・ハラウが毎年出場。よりインターナショナルな大会といえます。日本からは国内の予選大会で優勝したハラウが参加しますので、ぜひ応援したいもの!上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。
スポット登録日:2012-06-07