陸に上がってきた水上生活者が経営するシーフード・レストラン(避風塘)の元祖。香港スターの食堂とも呼ばれるセレブ御用達レストランでもあります。
こんにちは、香港ナビです。今回は銅鑼灣(コーズウェイベイ)の灣仔よりにあるローカル度満点のシーフード・レストラン、喜記をご紹介します。海鮮(シーフード)と言うと高級、高いというイメージが強いかもしれませんが、ここでは気取らずリーズナブルな値段で、しかも最高の素材を使った料理が楽しめます。もしかしたら香港のスターに出会えるかも!というドキドキ嬉しい期待のおまけ付き。
お店の外壁は全部紹介記事。店内も切り抜きと賞状だらけ。
10年以上前から60社以上の日本の新聞や雑誌に取材を受けてきました。日本のテレビ局にも3回取材されたそうです。
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数々の賞状。 |
 香港観光協会からも品質優良店のお墨付き。 |
 が、しかし切り抜きも数あれど、オーナーの廖喜さんが自ら蟹を食べている写真は香港ナビだけなのだ!しかも親子二代で。今度来た時はきっとこの記事がパウチッコして壁に貼ってあるはずですから、ナビを見て喜記に行った人は探してみてね。 |
セレブの顔ぶれ
喜記はローカル誌上で、「名人飯堂」「明星飯堂」つまり、有名人やスターの食堂と呼ばれています。では、豪華なセレブの顔ぶれを一部ご紹介しましょう。この他にも日本では余り知られていないけれど香港の雑誌やTVでよく見る人たちの写真がたくさんありました。
 常盤貴子:故レスリー・チャンと映画で共演したこともある彼女はきっと香港通なんでしょう。 |
 安全地帯の玉置浩二:コンサートの後にスタッフみんなを引き連れて来たそうです。 |
 右側で口を手で押さえているのが黎明(レオン・ライ)、左側の焼きそばの上にいるのは謝霆鋒(ニコラス・ツェー) |
 王菲(フェイ・ウオン)ニコラスと仲良く手をつないで蟹を食べに来たという記事。 |
 美食家、蔡蘭(チャイ・ラン) |
 梁朝偉(トニー・レオン) |
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劉徳華(アンディー・ラウ):肩を組んでパチリ。うらやまし~。 |
国際的な客層 もちろん、セレブだけがお客さまというわけではありません。一般のお客さまも多種多様。ローカルの香港人はもちろんのこと、日本、韓国、台湾、シンガポール、マレーシア、大陸中国からのお客さまもかなりたくさんいるそうです。というわけで、メニューも中国語、英語、日本語、ハングルの4ヶ国語を併記。
ここでちょっと喜記の歴史をご紹介。
もともと水上生活者だった廖喜さん一家が経営するシーフード・レストラン喜記はビクトリア湾の船の上で15年、政府の法律改正により水上生活ができなくなったため、陸に上がって以来25年、合計40年の歴史があります。同じような状況で陸に上がってレストランを経営しているところは何軒もありますが、喜記はその元祖なのだそうです。
オーナーの廖喜さんご紹介。 炒蟹天王と紹介されている廖喜さんはすご腕シェフなのです。
肩書きの数々。すごいでしょー。
中国飯店協会常務理事
中国緑色飯店国家級評委
増城市政協委員
香港廣東社團総会会董
法国(フランス)国際厨皇美食会会員
法国(フランス)藍帯(ブルーリボン)美食協会会員

やさしいお父さんの顔。廖喜さんには、二人の息子さんがいます。長男の偉雄さんはシェフ。オーストラリア留学を終えて香港に戻ってきたばかりの次男、偉文さんはマーケティング担当。(写真左は次男の偉文さん)
さて、さて前置きはこれぐらいにして本題の料理をご紹介しましょう。
なんてったって主役は蟹!
ベトナムから大量に輸入し、一番太っていていいのを選んでから残りは市場や他のレストランに卸しています。だから、当然喜記の蟹は最高!なのです。この蟹を使って看板メニューの避風塘炒辣蟹(蟹の唐辛子炒め)を料理します。サイズは大中小、辛さも大中小。蟹は二人なら中サイズを一匹注文すれば十分。さすが看板メニューだけあって、一日150匹ほど出るそうです。真空パックにして持って帰る人もたくさんいるそうです。
それでは、避風塘炒辣蟹(蟹の唐辛子炒め)のメーキングを披露しましょう。
今回はナビのために特別に、修行を始めたばかりの偉文さんが腕を振るってくれました。

ぶつ切りにした生の蟹。

熱したたっぷりの油の中に蟹を放り込みます。

油を切ったら、甲羅だけを取り出し、

調味料を入れて残りの部分を更に炒めます。

仕上げに青ネギを入れて出来上がり!

身は甘くてプリプリ、殻についたニンニク唐辛子の香ばしい塩味がぴったり。最高!

「なかなか、上手にできてるな」と、偉文さんの腕前にもお父さんの太鼓判が押されました。
味の決め手は喜記避風塘蟹油蒜蓉。
お土産としても販売している喜記避風塘蟹油蒜蓉は、この蟹の唐辛子炒めに使われている調味料。香港で買えるのはここだけですが、大陸中国では上海の空港やその他のお店でも販売しています。香港でも売りたいとスーパーマーケットなどからオファーが来ているほどの人気商品。120g入りは一瓶30ドル。1キロの袋入りは150ドル。買って帰ってすごく気に入ったけれどこれだけ買いに香港に来るわけにもいかず、電話で日本から注文して来た人もいたそうです。
その他の喜記一押しメニュー
80~90%のお客さんが注文するという人気メニューをご紹介しましょう。
 椒鹽瀬尿蝦(シャコの胡椒炒め)時価 |
 やっぱり海鮮は素材が命。 |
 上湯水浸大蜆(アサリスープ)$60 |
 この乳白色のスープは養顔効果がある(つまり、お肌によくて綺麗になる)と言われ、ナビは3杯おかわりしました。 |
![椒鹽[火へんに局]鮮魷(イカ揚げ)$70
サクッと揚がった衣の塩加減と、イカの甘みが絶妙。](//imagel.navi.com/simage/grey.gif) 椒鹽[火へんに局]鮮魷(イカ揚げ)$70
サクッと揚がった衣の塩加減と、イカの甘みが絶妙。 |
気になるお値段
メニューに最初からきっちり値段が明記されていて、正直だから安心というのも喜記の人気の秘密のひとつ。蟹とシャコだけはは時價(時価)となっていますが、壁にかかった赤い手書きのメニューに目安となる値段が書いてあるので注文する時に確認しましょう。蟹は大中小でそれぞれ値段が違いますが、一匹いくらで表記されています。ちなみに、この日はシャコ一匹$180~(約2600円)になっていました。
要予約。
人気店だけに、予約されることをおすすめします。ちなみに、1月17日、24日、2月7日にそれぞれ37名づつ香港の旅行社を通じて日本からの予約が入っていました。
いかがでしたか?知らないうちに有名人のとなりで食事していたのが、何気に撮ったスナップ写真で後から発覚、なーんてこともあるかもしれない喜記をぜひお試しあれ。以上、香港ナビがお送りしました。