こんにちは、ロンドンナビです。世界で最初に地下鉄が走った街、それはロンドン。またロンドンといえば名物の二階建てバスにブラックキャブ。今日はそんなロンドンの地下鉄の成り立ちや、ロンドンの交通についてよーくわかる博物館、ロンドン交通博物館を紹介したいと思います。さっそく行ってみよう!
コベントガーデンの隅に位置するこちら交通博物館は、1974年に閉鎖されたコベントガーデン・マーケットの一部だった花マーケットの跡地に1980年オープン。花マーケットだった当時は500もの花屋がマーケットの屋根の下にひしめき、2000人もの人が働き、たいそうにぎやかだったそう。そんなマーケットのあとがいま、交通博物館になっています。
チケットを買うと館内地図とスタンパー・トレイル(The stamper trail)というスタンプ用紙がもらえるので1から13まで順番に追っていくと効率よく見ることができますよ。子供は大喜び!
チケットを買って入口の自動扉が開くとそこには、東京、パリ、上海の地下鉄の地図が広がっていて、壁に埋め込まれているモニターで各地下鉄の様子を見ることができます。結構斬新かも!スタンプ1を押したら、エスカレーターでレベル2(日本でいう3階)へ行きましょう!
19世紀初頭、ロンドンは現在よりもかなり小さい町で庶民はどこへいくのもほとんど徒歩でした。テムズ川の「ウェリー」と呼ばれる小さな手こぎ船が最速の交通手段だったそう。しかし、その後パリからやってきた馬車はロンドンの交通を瞬く間に変えました。庶民は乗合馬車という地上の交通手段を得たのです。よく映画などに出てくる馬車などは、実はお金持ちロンドナーだけの特権だったそう。その後、1870年に初めての馬型のバスが登場しました。ここにはそんな馬車やバスの本物が展示されています。なかに入れるところもあるので、当時の気分が味わえるかも。
また鉄道ができたのも19世紀。1830年代から40年代、鉄道はあらゆる場所からロンドンに乗り入れてくるようになりました。そして1863年1月10日、寒い冬の最中、世界で初の地下鉄がパティントン-ファリントン間で開通。その後、大きな通りに沿って地下鉄は徐々に現在にいたる地下の脈を張り巡らせていきました。当初、地下鉄はロンドナーに大変重宝され、よく使われていましたが、徐々に嫌われて行ってしまいました。というのも動力が蒸気機関車だったからなんです。地下鉄にもぐって地上に出てくると服も顔も真っ黒になってしまうという大きな欠点があったんですね。
1860年代には鉄道や地下鉄がロンドンの郊外まで伸び、ロンドン内でもトラムやバスなど増え、移動が容易になったので、郊外にも家が立ち並ぶようになりました。橋の手前の引き出しをみるとその頃のポスターなど見ることができます。
難しい話は一休み。ロッカーに入っているユニフォームをちょっと拝借してバスの運転(するマネ)が体験できます!行先は自由に決めましょう。
この階の最初の展示は、地下鉄がどう掘られていったのかという技術的な紹介がされている場所。列車により郊外からの移動が容易になった一方、ロンドンでは人で混雑がひどくなりました。そこで1860年、最初の地下鉄の建設計画が立てられたのです。最初の工事はそれほど深くない地下をロンドンの大通り沿いにカット&カバーという方法で行われましたが、莫大な費用がかかり、工事中は通りを封鎖するため大変迷惑だったようです。その後、1890年には地下深くを掘削する地下鉄の工事が成功しました。
1933年、ロンドンの交通は公共機関として一元管理されることになりました。その時、ロンドンの地下鉄はおしゃれじゃないとダメ!というポリシーを掲げ、現代アートのパトロンとしてさまざまな芸術活動を応援する公共機関にもなったのです。この博物館では5000点にもおよぶそのポスターが保管されています。このセクションではそのポスターが展示されています。光のスライドショーはとてもおしゃれ。この光の中で写真を撮るのはお薦めです。ポスターはショップでも購入することが可能!また第二次世界大戦で地下鉄は防空壕として大きな役割を果たしました。ドイツの空襲の脅威から逃れるために多くの人々が毎晩地下鉄で夜を過ごしていたんです。上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。
スポット登録日:2010-08-30