赤レンガが印象的な客家レストランでうまうまガチョウ肉を堪能しよう!
こんにちは、台北ナビです。
今日は客家の街として知られる桃園の龍潭に来ています。そんな場所柄なので、客家料理を食べられるお店は多いのですが、今日は超がつくほどの有名店「大楊梅鵝荘餐廳」をご紹介したいと思います。
披露宴も開かれるほどの規模!

赤レンガの外観から、レトロな店内を想像して中に入ってみるとビックリ!白を基調とした広々とした空間が広がっていました。台湾らしいウェディングアーチもあり、ここで披露宴を開くこともできます。
円卓が並んでいるので、入るのを怯んでしまいそうになりますが、この日も3人家族で訪れている方がいたりして、地元の方は少人数で普通に円卓を囲んでいましたよ。
 奥の壁に農村風景が描かれ、よ~く見ると、こちらの看板商品であるガチョウもいました |
 外にも簡単な円卓が! |
ガチョウ三兄弟

客家の農村で育ったオーナー兄弟。家族が多く、弟妹たちの面倒を見るため、長男の邱昌琳さんはレストランの見習いとしてバイトを始めました。雑用、野菜選び、レストラン掃除など……基本的な仕事をこなしながら、料理の技を自分のものにしたそうです。
バイトで身につけた経験を武器に、付近の都市へと交通の要所となりつつあった楊梅に、小吃店をオープンし、苦しいながらも家計を支え、家族の面倒をみていました。
その後、弟たちと埔心車站付近にある大明戲院2Fのレストランを引き継いだり、台北市でお店を出したりと、苦労をしながらレストラン経営に励んでいました。
しかし、家を助けたいという思いから始めたレストラン経営ですが、両親と離れて暮らしていることの不便さを痛感し、楊梅市の大平街に1985年「大楊梅鵝莊餐廳」をオープンしました。
その料理のおいしさが評判を呼び、1995年に「龍潭店」をオープン。1999年には、中華美食展の台湾の特色ある小吃部門に客家料理代表として出場しました。おいしい客家料理を食べられるレストランとして、国内ではかなり知られています。
大楊梅鵝莊の三つのお宝と評される美食はこれだ!
「大楊梅鵝莊」がここまで有名になったのは、三つのお宝と評される「鵝肉」「燜桂筍」「米苔目」がとにかくおいしいと多くの人が広めたからだと言われています。
というのも、鵝肉(ガチョウ肉)からとるスープの自然な甘みが客家料理と見事なハーモニーを奏でるからなんです。それでは、その実力を試してみましょう!
招牌鵝肉
大楊梅鵝莊に来てガチョウ肉を食べないなんて考えられない!というほどの人気商品です。こちらでは、長年契約している養鵝場から、生育90~100日の成熟したガチョウのみを買い付けています。その選び抜かれたガチョウをオリジナルの方法で調理します。
弾力があり、噛み応えのあるガチョウ肉。ジューシーでほんのり甘~い♪これは、看板商品になるだけのことはあります!!ナビはガチョウ肉本来の味を楽しみたかったので、そのまま食べましたが、大豆から作られる「客家黃豆醬」につけて食べるのが客家流なんだとか。
 このつやつやとしたお肉を見てください!! |
 周りのたけのこが激うま♪ |
桂筍東坡封
三つのお宝のひとつであるたけのこ「客家燜桂筍」が敷き詰められている東坡肉。
「客家燜桂筍」で使用するたけのこは、桃園復興郷の高山桂筍。復興郷に暮らすタイヤル族の方々が心をこめて育てています。そんなたけのこを先ほど述べたガチョウ肉を煮て作られるスープでじっくりと味を染みこませたものに、客家料理でよく使われる紅蔥頭油酥をかけたのが「客家燜桂筍」です。
ガチョウ肉のおいしいエキスが、たけのこに染みこんでうま~い♪ちょうどたけのこの時期ということもあったので、たけのこ本来の甘みもかなりポイントが高いのでは?と思ってしまいます。たけのこのおいしさに開眼するオススメ料理です。
「東坡肉」は、客家人が大切な日やお正月など、人をもてなす時に食べるそうで、こちらでは、昔から伝わる客家式で調理されています。よく煮込まれていて、味が染みこんでいますが、比較的あっさりしていて食べやすい!もちろんトロットロですよ~。
客式米苔目湯お米から作られる短いうどんのような食べ物「米苔目」。こちらでは炒めるタイプとスープに入っているタイプの2種類が用意されています。ナビはスープバージョンをいただきました。
最初に肉燥やニラを炒めることで、いい香りが漂います!スープ料理は比較的あっさりとしているのが台湾あるあるですが、こちらのスープは味付けがしっかりしていました。台湾の薄い味付けでは物足りないという方に食べていただきたいです。
毎日丁寧にとるというスープはおかわり可能というのも嬉しいですね。
ほかの客家料理もおすすめです♪
三つのお宝以外にもうまうまお料理に出会えましたので、ご紹介します。
 もやしたっぷり! |
 ガチョウの腸ってこんなにおいしいんだ!と驚きますよ~ |
蔥油鵝腸
ガチョウの腸を使ったお料理。あまり食べたことのないお料理でしたが、ハマるおいしさ!
腸の臭みは一切感じず、甘いんです。コリコリとした歯ごたえもよく、うぅ~ん、おいしい!唐辛子が入っているので辛いかな?と思いましたが、それほど辛さは感じず、むしろあっさりしています。もやしと腸の相性もよく、大感激♪
客家鹹豬肉(五香肉)比較的脂身の少ない部位を選んでいます。お肉に特製のハーブで漬け込み焼いています。ちょっぴり?しょっぱいので、お酢につけて食べてくださいね。
 蒸篭に10個入るサイズ! |
 お皿にペイント |
客家小菜包(艾草包)
客家の筆頭と言えば「小菜包」ですよね。そのため様々な種類がありますが、こちらはヨモギの皮で包んでいます。主な具である大根の細切りはた~ぷり詰め込まれています。そして炒めていることで、香りもとってもいいですよ。一口食べると、ほんのりと香るヨモギの味と大根が絶妙のバランス。何だか懐かしい気持ちになるから不思議です。
一般的な包子よりも小ぶりなので食べやすいのが◎。
福菜肉片湯
福菜は客家を代表する漬物です。ちょっと簡単に客家でよく使われる漬物を紹介します。
芥菜を太陽の力で萎凋し、塩漬け後、足で踏みながら表皮組織を破壊し、重石を乗せて15~20日ほど発酵させるのが「酸菜」。「酸菜」を風の力で6~7割ほど乾燥させたものが「福菜」。「福菜」は空の酒瓶にびっしりと隙間なく詰めて密封させて保存するのが一般的で、長時間保存させた方がおいしいといわれています。そして「酸菜」を風の力で完全に乾燥させたものが「梅干菜」となります。これらの漬物を上手に使いこなすのが客家料理の特長のひとつでもあります。
さて、そんな福菜と豚肉、たけのこから作られたのがこのスープ。福菜は梅干菜ほど強力な味ではなく、ちょっぴり酸味があって、芥菜の甘みも感じられました。見た目はかなり油っぽいので、最初は半椀ほどしか装わなかったのですが、飲むと口の中がさっぱりするので、結局2杯もおかわりしてしまいました。
 苦瓜 |
 豆角茄子:インゲンとナスを炒めたお料理。にんにくと唐辛子で炒めていて、お酒の進む一品! |
 剁椒魚頭:この日は石門でとれた魚を剁椒で蒸し焼きにしたものを食べました。辛~~い!! |
龍潭で客家文化に触れる旅をした時のご飯ならここがオススメです。
以上、台北ナビがお届けしました。