台湾東部・鹿野のお茶づくしの民宿で、「紅烏龍」紅茶をいただき、台湾一美しい茶畑を観賞!

こんにちは、台北ナビです。今日は台東の一つ手前の駅、「鹿野」駅から車で10分のところにあるお茶民宿「連記茶荘・茶棧」へやってきました。こちらの民宿は、台東の民宿第1号。茶荘主人兼民宿オーナーの連婀娜さん曰く、「民宿」という登記をする前から、茶摘みの時期に製茶業を手伝ってくれる人、遠くから来た親戚や友人たちには自宅に泊まってもらっていて、それが自然と民宿のような形になってきたんだとか。秋風が吹くある日の夕方、ナビたちは民宿に到着しました。
到着しました~

お茶のいい香りがプ~ンと漂っている入口を入ると、そこは民宿というより、センスのいいお茶農家そのもの。こんな製茶業農家があるんだというくらい、おしゃれな空間が広がっています。ほっそりした連さんとアシスタントの憶榮が迎えてくれ、ナビたちは、まず荷物をもって部屋の方へ移動。
 台東第一号! |
 夜もいいムード |
 外も風情があります |
 賞の数々! |
 木が落ち着きます |
 オーナー連さん |
部屋は以下の4種類で、部屋にはお茶の名前がついています。
 ベッドひとつ、TVもありますが、ローカル局のみでした |
 ポットが棚にありました |
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 廊下には茶器や本がいっぱい |
東方美人 (和室2室/1客間、18坪、6人)

バスタブはありません、シャワーのみ
アメニティは、バスタオルが1枚と、シャンプー、ボディソープくらいで、歯磨きセットは持参になります。とてもシンプルですが、何より掃除が隅々まで行き届いていて清潔なのに爽快感を感じました。近頃家具調度品に凝ったり、装飾物が多い民宿も多い中、本来民宿というのはこういうものだという、連さんとスタッフたちの心意気に、ナビも同調してしまいました。
旅先では気持ちよくぐっすり眠れて、疲れを次の日まで残さないというのは大切なことですが、それには、部屋に入った途端に感じる空気やベッドの感触が重要なポイントになります。ナビが宿泊したのは「蜜香綠茶」。飾り気のないすっきりした部屋でちょうどいいクッションのベッドに、気持ちのいい朝を迎えられたことは言うまでもありません。
本場の茶葉料理です!

着いた時間は、夕食タイムでした。ナビたちはさっそく民宿近くの「愛嬌姨」という、茶葉料理レストランへ向かいました。ホントにのどかな田舎の景色が望めるところに、ポツンと建ったレストラン、いえ、お茶屋さん?食堂?なのに、お客さんは結構います。あ~、ここにもお茶のいい香りが~、内部いっぱいに漂っています。
では料理をご紹介しましょう。
 茶油炒粽筍
お茶から採れる油は格別の香りをもち、目玉焼きを作るだけでもそのおいしさは引き立ちます。お皿に盛られたタケノコは、シャキシャキとした歯ごたえに茶油の香ばしいいい香り。後からくる料理が待ち遠しくなりました!
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 ご飯は紅茶が混じった玄米ご飯、おいしい!皆絶賛でした。 |
 紅茶滷肉
鹿野名産の紅茶で煮込まれた豚肉料理。これが来ると、ご飯を食べないわけにはいきません。ご飯の上に肉を載せ、肉汁もかけて、口の中にかっこみましょう。
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 茶油剥皮辣椒雞湯
ここに来た皆が必ず注文するのが、このスープ。大きくて長い、漬けこんだししとうがらしがそのまま入っています。これはあったまりますね~。チキンはもちろん地鶏なので、歯応えあり。活力が漲ってくるようなスープでした。
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 緑茶炸豆腐
たまご豆腐を緑茶粉で揚げています。中はフワフワ。外側はサックリ。あっさり風味の豆腐料理でした。
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 緑茶粿
客家の料理にもこういうお餅がありますが、こちらは餅に緑茶が練りこまれています。中身は切干大根の塩味風味。オススメです。
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他にもお店特製の漬けものや肉詰め苦瓜などが出てきました。どの料理も愛嬌おばちゃんの手によるもので、心がこもった家庭的な味にしみじみとしました。食事の後は、お茶タイム。ナビたちは、連さんのお茶も飲まなきゃというので、紅茶や緑茶ゼリーなどのお土産を買って、お店を後にしました。
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2人の場合は、肉、野菜、豆腐料理+スープのセット450元ほどで、アレンジしてくれます。 |
 食事の後はお茶 |
 お菓子等はすべて試食できます |
 愛嬌さんとご主人 |
連さんのお茶をいただきます

民宿の外では、カエルたちが大合唱しています。お腹がいっぱいになった後は、おいしいお茶の時間。台東は昔から紅茶の産地で、特に舞鶴と鹿野が有名です。蜜香紅茶というのは、近年台東の紅茶をブランド化しようと名付けられた名称ですが、舞鶴産と鹿野産の区別をつけるために、舞鶴産は依然として「蜜香紅茶」、鹿野産は「紅烏龍」と呼ぶようになりました。茶樹はどちらも大葉烏龍で、大きな紅茶の茶葉なのに、東方美人に近い濃厚な甘い香りがするのが特徴的です。
 茶杯をあたため |
 お茶を入れます |
 紅烏龍の茶葉とお茶 |
 茶梅もいいんです |

連さんは、手作りの蜜香紅茶を練りこんだクッキーの「蜜香茶餅」と蜜香紅茶に漬けた「蜜香茶梅」もお茶菓子として出してくれました。クッキーはバターの香りも香ばしく、洋風と中華のお菓子ですが、「紅烏龍」には、どちらもよく合います。お茶を飲みながらのおしゃべりタイムの開始です…。

紅烏龍は台北ではなかなか手に入りません
茶畑見学

ぐっすり眠れた翌朝はとってもいいお天気で、爽快な気分で目覚めることができました。ナビたちの朝ごはんにと、連さんはわざわざ有名な「卑南肉包」という毎日列ができるほどおいしいと言われる肉まんを買って来てくれていました。皮が柔らかく、肉に甘味があるこの肉まん。かなりおいしかったです。紅茶は蜜香紅茶のミルク入り! 茶畑へ連さんは朝から新作のお茶の味のことで少し忙しそう。鑑定杯で時間を計った後、神妙な面持ちで試飲。ナビも少しいただきました。どお?と聞かれて、茶葉の良さができっていないみたいですね、と答えたナビ。連さんも頷いています。
 朝部屋から見た風景、ビンロウの木が見えます |
 飼っているワンちゃんがかわいいんです |
 朝ご飯 |
 これがおいしかった~ |
 茶の製造過程も貼ってあります |
 鑑定杯にお茶を入れます |

いい土といい茶樹を持っていても、気候によって茶葉の出来は大きく左右されます。1999年からほとんど毎年のように「頭等奨」を獲得してきた連さん。厳しい表情で茶葉の鑑定を行っているのを見ると、「頭等奨」は日々の努力と前進の賜物なんだというのがよくわかりました。
しばし、他のお茶もも試してみるということで、ナビたちはアシスタントの憶榮と一緒に茶荘の後方にある茶畑へ向かいました。きれいな並木街があり、その横に土地の神様をお祭りしている「福徳祠」があり、蓮さんの茶畑はその隣。はるか向こうまで広がっています。本当に広~~い!そして、きれいです!聞くとかつてあの「王力宏」がお茶のCM撮影をこの茶畑で行ったそうです。近所の人達も皆知っていて、ナビたちが写真を撮っていると、その茶畑は「王力宏」も来たんだよう~と遠くから教えてくれました。
 昨日食事した「阿愛嬌」はあちら |
 のどかです |

きれいな並木道

果てしなく続く茶畑
 ここで王力宏が… |
 お茶の花 |
 住民たちにとても大切にされています |
 ただいま~ |
 お客さんが来ています |
 昨夜ここで語らいました |
 かなり大きな茶壺です |
パラグライダー

さて、鹿野へ来る人たちは、紅茶目的の人たちばかりではありません。ここはパラグライダーをこよなく愛する人たちの有名なスポットなのです。「鹿野高台」に着いて、羽ばたいていくところに立つと、あら不思議、なんだか飛べそうな気分になります。初心者でも体験可で、費用は約1500元。眼下に広がる田畑は龍田村と言って、1915年に開墾された台東で一番大きい日本人の移民村です。まっすぐきちんと区切られた田畑に日本の香りを感じます。が、よくよく見ると茶畑とパイナップルやバナナ、コーンの畑も!ここは亜熱帯の国台湾なんだとまた現実に引き戻されます。今では、別荘地として利用している人も増えているそうで、望遠レンズで覗くと、緑の中にきれいなうちをいくつも見つけることができました。
 ここからジャンプ!! |
 整然とした茶畑 |

緑と空の青さにほれぼれします
 別荘に見えるのは、民宿だそう |
 パラグライダーの説明 |
 鹿の高台のMAP |
 展望台もあり |
高台には展望台もありますが、もっと高い所に行ってみようと移動をし始めたところで、草原の中でパラグライダーの練習をしている人を発見!近づいて、話を聞くと、最初はすっごく緊張したけど、2,3回飛んで開放された感覚に魅了されたとか。コーチから道具を借りてただ今練習中。飛ぶ時はいつもコーチと一緒で、かつパラシュートも装備しているのでとっても安全です。一式買うと7,8万元だそうですが、ゆくゆくは自分のパラグライダーを買う予定だそうで、今はクラスに参加して頑張っていますとのこと。何回も挑戦してる姿に、がんばれ~!とナビもエールを送りました。
台北ナビでした~。

がんばれ~~~~