台湾最北端は絶景と高粱酒が楽しめる島!馬祖一カロリーを消費すると言われる安東坑道は必見です
こんにちは、台北ナビです。
今日は台湾北部の島馬祖の最北端、東引に来ています。
東引は馬祖で絶景が見られることでも有名ですが、台湾人にとっては高粱酒の産地としてとっても有名なのです。東引に来たなら必ず試してみてくださいね!
東引へのアクセスは?

東引には飛行機が離着陸できる空港がないため、まずは台北(1日6~8便)か台中(一日1便)から飛行機に乗り南竿を目指しましょう。南竿空港到着後、福澳港から約2時間船に揺られると東引の中柱港に到着します。
また「臺馬」と呼ばれる船に乗れば、基隆から直接中柱港に到着する便もあります。(7時間)
東引にはバスがなく、島内での交通手段はタクシーかレンタカーになりますので、民宿や旅館に直接問い合わせてみてください。多くの宿はレンタカー屋さんと提携し、貸し出しサービスをしてくれます。
台北(02)2518-5166/南竿(08)362-6511/北竿(08)365-6578
◇新華航業
基隆(02)2424-6868/南竿(08)362-6655/東引(08)367-7555
人口:軍人=1:1
東引は台湾最北端ということで中国大陸とも近いことから、中台関係において重要な場所とされ、軍事基地も多いのが特徴です。
それに比例して軍人も多く、人口約1000人のところ、軍人も約1000人。観光地は軍事基地にも近く、東引では軍人に会う確立の方が高く、会う人会う人軍人さんでした。
またナビが訪れた時は「媽祖平安遶境」の関係で軍人による出店なども出店されており、アーミー服を着ていないナビたちの方が浮いてしまっている状態。この日はライブ活動などもあり、軍人さんたちもリラックスした時間を過ごしたようでした。
 見渡す限りの軍人 |
 軍人さんたちが様々なものを売っていましたよ! |
 点呼中 |
 ライブを聴いているのは軍人さんばかり…… |
 盛り上がりました!! |
東引の情報が欲しいならここ!東引遊客中心
中柱港から南へ目指すと東引遊客中心があります。手に入りづらい東引の情報をここでGETしましましょう。
ここには東引タイムが流れていますので、時間を気にすることなく何か聞きたいことなどがあれば聞いてみましょう!
また裏口から出ると、軍人さんたちの軍事演習の様子が遠目でみることができましたよ!
 東引遊客中心 |
 かわいいゴミ箱 |
馬祖一カロリーを消費する・安東坑道

アーミー柄の入口
馬祖には南竿・北竿にある北海坑道、八八坑道など多くの坑道がありますが、体力を一番消耗するのはここ、安東坑道です。
何がそんなにもしんどいのかというと、入口にある傾度30度、641mの坂道(464段の階段が横にあります。どちらを歩くかはあなた次第!)が容赦なく襲ってきます。
行きはよいよい帰りはこわい……。でも、それでも中に入りたいスポットです。
 入口付近はまだ明るいのですが…… |
 少し歩いて振り返ると真っ暗でした |
 坑道内は軍事スローガンが書かれていました |
 四方八方に延びる道。観光しやすいように説明書きもきちんと書かれています |
 当時この水を軍人たちは飲んでいたそうです |
 坑道を掘っている時の爪痕が…… |
ここは中台冷戦時代の1970年代に掘られました。その後2002年軍部が手放し、修繕工事が行われた後、2004年から解放されました。
この壮大な坑道が人間の手によって掘られた!という事実が中台冷戦時代の緊迫していた状況を物語っているようです。当時は100~200人の軍人がこちらにいたそうです。坑道内には当時の様子を再現されているだけではなく、景観ポイントも満載!
4月頃にはウミネコやエリグロアジサシという希少な鳥のバードスポットともなっています。
 絶景は目の前! |
 と思ったら霧でよく見えず……残念 |
 当時軍人たちが休憩していたお部屋。とっても狭かったです |
 この堅い花崗岩を削って坑道は作られました |
 誰かいる!!!! |
 軍人さんに怒られた!と勘違いし、思わずキャーと叫んでしまいました |
 景観よし! |
 霧さえ晴れれば絶景。そして鳥の鳴き声が聞こえるのに、姿は見えませんでした |
 こんな天候でも釣りを楽しんでいる方も!てか、すごいところで釣りをしていますね。 |
台湾最北端の燈台・東湧燈塔

東湧燈塔
かつて東引は島の周囲の水深が深く、流れも急なことから「東湧」と呼ばれていました。そのためこちらの燈台も東湧燈塔と呼ばれています。
東湧燈塔は東引の東北に突出している世尾山にあります。紺色の丸い屋根の白い燈台。その美しいたたずまいにシャッターを押し続けました。
 烈女義坑付近から歩いて燈台を目指します!目印は台湾最北端の公衆トイレ! |
 白海桐(海桐花) |
 長萼瞿麥(カワラナデシコ) |
道端にはたくさんの花が! |
 東引には岩に赤い文字で文字が多い! |
 【擂鼓石】は岩が大太鼓のように見えることから名づけられました |
 【光芒萬丈】とは光がきらきらとあたり一面に輝くという成語 |
東引は閩江口と三都澳の間にあり、19世紀末には香港や日本の船の行き来も頻繁に行われました。航海中の安全を考慮し、イギリス人設計士によってこの燈台が1904年に建設完成させました。
この燈台は絶壁の上にそびえており、ここまでたどり着くのに軽くハイキングをしているみたいになります。崖の下には霧砲と呼ばれる霧による視界不良の時に船舶に燈台などの位置を知らせるために空砲を撃つ大砲が二基設置されていました。
ナビが訪れた時も霧が強かったのですが、翌日の朝船に乗って燈台を見に来た時には霧が晴れ、美しい姿を現してくれました。
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 崖のすぐ横を歩きます |
 やっと燈台への階段の入口が!ここまで約15分! |
 太白天聲 |
 濃霧のため絶景はお預け・・・ |
 霧砲の横には霧笛もかすかに見えます |
 晴れていれば霧砲もくっきりと見えます! |
 晴れている時の燈台! |
 燈台を見学した後は違う道で帰路につきました |
 広がるのは草! |
 足元が悪いところもありますので気を付けてください! |
東引の絶景ポイント総まとめ
東引には絶景がたくさんあります!
天気のいい日は必ず訪れて欲しいです。ちなみに4月~6月の馬祖は霧が多く発生します。この時をはずして訪れるのがいいでしょう!
自然の作りだした芸術にため息がもれること間違いなし!晴れた日にまた東引に来なければ!そう思いました。
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東湧燈塔から近いところに「烈女義坑」があります。100メートル余りの海蝕崖は圧巻!展望台から下を見るとその高さに恐怖心すら覚えます。「烈女義坑」は昔、海賊によって漁師が殺害され、海賊たちはその漁師の妻をも襲おうとしました。妻はこの崖まで逃げ込みましたが、後がなくこの崖から身を投げました。後の人々がこの妻に感銘を受け「烈女義坑」という名前を崖に付けました。 |
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以前は軍事管制区だった「一線天」ですが、今は旅行者に開放されています。風と波で作られた2つの岩壁。展望台で目を閉じて耳をすましてみてください。自然の音楽が奏でられています |
おいしい高粱酒の秘密教えます!東引酒廠

東引酒廠
ナビが馬祖に行くと台湾人の友達に言うと必ず「おいしい高粱酒を飲んでくるんだよ~」と言ってくれました。
中国のお酒と言えば紹興酒が思い浮かぶ方も多いのですが、実は台湾でよく飲まれているのは高粱酒。その高粱酒の中でも特に飲みやすくおいしいのがここ東引の高粱酒なのです。
でも、東引の高粱酒はほぼ馬祖内でのみ販売されているので、ここに来ないと味わうことができないというわけ。ではなぜこんなにもおいしいのかというと、それは台湾で一番北に位置する=気温が低い!ということが関係しているのです。
古くからの醸成法にこだわり自然発酵を採用。季節によって醸成時間を変えるのです。ちなみにミニ情報ですが、高粱酒は冬に製造されたものの方が醸成時間が長くなり、口当たりがなめらかで飲みやすいそうです。
購入される時の知識として憶えておいてくださいねっ!
 この作業を3回ほど繰り返していました |
 勢いよく噴き出す水蒸気 |
 高粱を加熱中 |
 高粱はこんな感じ。食べるとほのかに味噌の様な味が! |
 ここで眠らせます |
ナビ一行は特別に工場の中を見せてもらったのですが、経験豊富な方がまっすぐな瞳で工程を見つめる姿に、おいしくないわけがない!と感じました。
とすると、こっちへおいで!と何やら瓶詰コーナーへ連れてきてくれました。ここでおばちゃんたちの特別の1杯をごちそうになりました。高粱酒ってアルコール度数もきついし……とためらっていたナビですが、クっと1杯飲んでみるとビックリおいし~!
是非東引に来た際には高粱酒をお土産にど~ぞ!
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瓶詰の機械の性能があまりよくなく、瓶の量は一定ではないそう。そのためここのおばちゃんたちは多過ぎた高粱酒を自分たちで飲み、瓶の中の量を調整しているとか。噂では東引一お酒の強い人たちが集まっているそうです |
台湾最北端を感じる!
東引から中柱島を渡り、西引へ!
西引を北西へ進むと、台湾最北端の國之北疆がありました。ここへ行くには、駐車場から歩いて約15分。道を間違えたのではないだろうかと思った時に、國之北疆が見えました。
この展望台からは台湾最北端の国土、北固礁や左手に大象汲水や三色石が見えます。
 中柱島にある「感恩亭」 |
 「西引島」へようこそ! |
 「國之北疆」に来たら記念写真は絶対撮って! |
 ここにも防空壕が! |
ここは九份?
東引は坂道が多く、その姿はさながら九份の様でした。
特に日が沈み街灯が灯されだしたらまさに時の止まった街のよう。
しかもナビ達が訪れた時は霧が濃かったので、より一層雰囲気が柔らかいものになっていました。
 この家は三叉路のつきあたりにあり、そういう家には悪い気が通りやすいということで家に魔除けのお守りが付けられていました |
 家の前の階段。お札も貼られています |
東引のご飯とは……
東引は海鮮が豊富!えびやホタテなども大きめでプリプリしていました。
新鮮な海の幸をたっぷりと楽しんでください。
 佛手は馬祖ならでは!身も大きめで殻も剥きやすかったです |
 日本人が大好きなイシダイ!東引名物です。おいしい!! |
 その容姿から鼻涕魚(洟垂れ魚)と呼ばれるミズテング。白身魚であり、身も柔らかくてあっさり。台湾風の甘めの衣と合わさっておいしい |
 マテ貝(竹蟶・西施舌)のスープ。自然な甘さで優しいお味。何杯もおかわりしました。 |
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サザエの壷焼きは箸を使って中の身を引っこ抜きましょう!最後に出てくる砂袋は苦いので食べない方が無難です。ナビは何もつけずに食べました!それでも潮の味が効いていておいしかったです。 |
 エビのフライはプリプリしているのは言うまでもなく、身も引き締まり、エビ自体のおいしさが詰まっていました |
 馬祖名物の紅麹チャーハン。老酒を製造する際に出る紅麹を馬祖ではよく料理に使います。これがとってもおいしくて、ナビはまりました |
 ホタテは大きくコリコリ! |
 シャコは殻がついたまましゃぶりましょう!身は少ないのですが、病みつきになります。 |
絶景ポイント、軍事ポイント、美酒、美食……みどころ、たべどころがたっぷりの東引!
まだまだ完全には観光地化されていない土地が持つ独特の雰囲気を是非味わってくださいね!
以上、台北ナビがお届けしました。
 バードウォッチングもお忘れなく! |
 地質が豊かなエリア |
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 台湾最北端の7-11は東引に! |