人間が生み出した芸術・「北海坑道」と台湾のギリシャ「芹壁村」は必見!忘れられない光景が待っています!
こんにちは、台北ナビです。
馬祖の中でもとりわけ美しい光景が広がる島、北竿!のんびりとした時間が流れ、美しい海辺がゆったりタイムをより助長してくれます。しかしここは馬祖。軍事基地も多く、色々考えさせられることも……。
魅力いっぱいの北竿を是非探検してみましょう。
北竿へのアクセスは?

北竿へは飛行機の利用が便利!台北から約50分(一日約3便)です。台北~南竿はフライト便数が多いため、まず南竿へ向かい、南竿の福澳港から北竿の白沙港を目指す(約15分)という手もあります。
島内はバスが走っており、台北の悠遊カードも使用でき便利です。とは言っても時間に限りのある旅行者にとってタクシーはやはり便利!
空港や港でタクシーのうんちゃんと交渉しましょう。またそのような交渉はちょっと……という方は民宿や旅館に直接問い合わせてみてください。多くの宿ではレンタルサービスを行っています。
 北竿空港 |
 白沙港 |
台北(02)2518-5166/南竿(08)362-6511/北竿(08)365-6578
伝統建築を後に伝える坂里大屋

白沙港から車で3分ほどすると到着する「坂里大屋」。
目の前にはトラベルインフォメーションセンターもあるので、まず北竿の資料を集め向かいの坂里大屋を訪れましょう。
今馬祖では馬祖の特色ある文化を大切にし、観光拠点にしようという動きがあります。「坂里大屋」もその一端であり、坂里王家の協力のもと無償で参観が可能になりました。
中に入ると杉の香りが香ってきます。またねじや釘を一切使用していない建築に圧巻!
ナビが訪れた時はまだ修復中でしたが、2011年7月頃正式にオープンとなります。
人間の造り出した芸術・北海坑道

特別に許可をいただいて中に入りました。危ないので、絶対に中に入らないでください
北海坑道は民国57年(1968年)に軍事戦略から「北海計画」が開始され、南竿と東引と同時期に北竿の北海坑道も掘られました。
これらの主な目的は船舶を隠すため。長さ550m、広さ9~15mのトンネルを3交代制で24時間止まることなく掘り続けられました。
馬祖の石は花崗岩。ナビもコツコツと叩いてみましたが、これを人の手で掘るなんて想像しただけで心が折れそうです。馬祖を訪れていくつか坑道を見ましたが、ナビは北竿の北海坑道が一番美しく、迫力あるものに感じました。北竿に来たなら是非訪れて欲しい場所です。
開放時間:8:00~17:00 2016年は台風の関係でクローズとなっています。
事前に「馬祖國家風景區管理處」へお問い合わせください。
干潮の前後2時間に坑道にお入りください
 看板横には戦車が! |
 この岩場を歩いて入口を目指します |
 この階段を下りていきます |
 足場が悪いところもあるので注意! |
 入口はもう少し!看板のある所から約5分ほど歩きました |
 入口はひっそりとありました |
 入口から道が2本。右側は少し歩くと行き止まり。崖の上から透き通った水が見えました。 |
 左に進むと幻想的な光景が! |
 トンネルを換気するための大きな穴から光が洩れてきてキレイ |
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 トンネルの真ん中。水が澄んでいてあたかも下にも掘られているように見えます |
 この堅い岩を掘っていったのです |
 弾薬庫を入れるために掘られた跡も残っています |
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 坑道の出口が見えてきました |
 佛手を発見! |
 坑道を出てそのまま歩いていきます |
 大砲が設置されていた場所も見られます。反射音が大きいため天井に工夫がなされています |
 この階段を上っていきます! |
 思源亭に到着!ここからの景色は最高ですよ~ |
今でも現役!公衆浴場・得天泉

ここに面白いものがあるんだよ!と連れてきてもらったのが「得天泉」。
こちらは今も現役の公衆浴場でした。公衆浴場と言っても各部屋に湯船が置かれてあるとてもシンプルなもの。
以前、馬祖での兵役中は雨水や山の水を溜めてシャワーに使うこともあり、シャワーをしてもきれいにはなっていないこともあったそうなんです。
こちらでは地下水を使用し、温かいお湯でシャワーを浴び、お湯に浸かることができ、さっぱりするのだとか。お休みにでもなると行列ができていたそうです。
 お部屋が並んでいます |
 湯船は狭め |
 暑い時は水浴びも可能です |
近年は、軍事基地内のシャワー設備も整ってきたため、一般の方にも開放するようになったとか。兵役中の大変さを感じられる貴重な場所でした。
得天泉
電話:(08)365-6235
熱湯:50元 冷水:30元
戦争記念公園

馬祖唯二の信号機
とても大きな公園内には、戦車や防空壕、戦争と平和について考えるテーマ館などがありました。また、馬祖で唯一信号があるのはちょっとした豆知識!戦争記念公園へ入る道の十字路とテーマ館へ向かう道に信号があります。
ナビはまずいちばん遠い08據點に向かいました。広い敷地に数多くの戦車が海の向こうに標的を合わせており、兵士達が待機していた場所や防空壕、お墓までありました。
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 この景色を見ながら戦争を思っていたなんてなんだか切ない |
次は12據點に向かいました。ここに着くと観光局の方がひと言。
「大砲や兵士の写真は撮らないように!」
その言葉でここがまだ軍事上貴重な場所だということを実感しました。
兵士とすれ違いながら進む先には景色のよい展望台がありました。そのまま進むとやっとテーマ館へ辿り着きます。館内には武器や服装など、普段では見ることができない貴重なものが展示されていました。
 巨大なお墓の左側を通り、道を進んでいきます |
 駐屯部隊の生活場所の内部も開放しています |
 どんどん進むと展望台が! |
 ここから北竿空港が見渡せます |
 開館時間8:30~11:30、13:30~16:30 |
 館内は暗めの照明 |
台湾で唯一龍が飾られていない廟・楊公八使宮
小さな漁の村・后澳村に「楊公八使宮」はあります。
この廟には龍が飾られていないことで有名なのです。それはなぜでしょうか?
その昔、后澳村は性根の悪い龍に悩まされていました。楊公八使は村民を助けるためこの龍と対決し、龍の息の根を止めようとしたまさにその時、龍が楊公八使を巻き込み一緒に海に落ちて行き、楊公八使もその生涯を終えました。
村民たちは楊公八使のために廟を作り、その際一切龍を取り入れなかったそうです。
 廟への道は石造りの家をとおります |
 お香立てが家によって様々!これはお金持ちになれますよ~にと願掛けしたもの |
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 龍がいない! |
 楊公八使 |
 絵で楊公八使の生い立ちをつづったものもありました |
馬祖で一番高い山・壁山
北竿のちょうど真ん中あたりにある壁山は馬祖の中で一番高い山で、展望台も設けられています。と聞くとすごく高いんだ!と思いがちですがたったの海抜298mしかありません。
上村からハイキングも可能ですし、車で来られるのも便利ですね!
展望台からは北竿空港の様子や后澳村や螺山などがくっきりと見られます。天気が良ければ無人島の大坵、小坵も見ることができます。
壁山には軍用基地がまだありますので、軍用基地付近にはカメラを向けないようにしてください。
 この日はちょっと曇っていました |
 展望台 |
 この先に軍用基地が! |
 兵士さんからスタンプを借りてスタンプラリー! |
 あと2日で退役なんです!と笑顔で語ってくれました。お疲れ様でした! |
地中海の香り・芹壁村
北竿に来たなら必ず訪れたいスポット!山と海に囲まれた場所に突如現れる石造りの村。まるでここはギリシャのよう!どこでシャッターを切っても絵になる、そんな場所です。
ここにはカフェや民宿もあり、ゆったりとした時間を過ごしたいところ。九份が好きな方、地中海沿岸の街が好きな方はきっとここも気に入るはずです。
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 瓦が飛ばないように石で抑えてあるのも馬祖特有! |
 どんどん歩みを進めてしまいます |
 至る所に標語が! |
 北竿観光中行く先々で出会った方々。こういう出会いが旅のいいところ! |
 カフェ |
 この階段を上っていくと天后宮と鐵甲元師の廟があります |
上へ上へと登っていくと、天后宮と鐵甲元師の廟がありました。天后宮とは媽祖をまつってある廟、鐵甲元師はカエル将軍とも呼ばれ、芹壁村の方々からの信仰が厚いです。
芹壁村の方々はその昔、芹壁村の方々は海賊に悩まされていました。ある日また海賊がこの街を襲ってきた際、高粱酒が好きなカエルの神が数多くの兵士に化け、遠くの海賊に兵士がたくさんいると勘違いさせこの街を救ったそうです。
代々この伝説が伝わり、この街で何か起こったら、必ず鐵甲元師に意見を聞くそうです。
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 真ん中に天后聖母、右側に鐵甲元師 |
 廟の裏にひっそりと祀られているカエル様 |
 この狭い道を通ります! |
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 カエルが廟を守っています! |
カエルグッズが所狭しと並べられていました!カエル好きの方は必見です! |
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 亀島 |
北竿の食事って??

北竿一大きいと言われる民宿「龍福山荘」でお食事をいただきました。
オーナー自ら海鮮を釣りに行くこともあり、海鮮の種類が多い!野生のスズキが出てきたのですが、他のメンバーが写真も忘れて食べてしまったため写真に収められませんでした。
龍福山荘
住所:馬祖北竿塘岐村273-8号
電話:(08)365-5662
 大ぶりの貝と豆腐がおいしかった! |
 お肉ときゅうりのシャキシャキ感が絶妙! |
 オードブル |
 まさか馬祖で白子が食べられるなんて! |
 ピリ辛チャーハン。桜海老でシーフード風味に! |
取材だということを忘れて、なぜか感慨に浸ってしまったナビ。北竿にはノスタルジックな街並みが多く残されています。また軍事基地も多く、写真撮影が禁じられている場所もありますのでお気を付けください。