金門の新たな見どころとお土産をご紹介!
こんにちは、台北ナビです。
Part4に続き、Part5は比較的新しい観光スポットとお土産やちょっと変わった民宿もレポートしたいと思います。
軍人の恋人?テレサテンも宿泊した部屋がある「迎賓館」

太武山のふもとにある「迎賓館」は、かつて著名人や要人が宿泊する場所として「地下にあるシェラトンホテル」と呼ばれていました。それもそのはず、この迎賓館は坑道の中にあるのです。
シンガポールの総理やテレサテンが宿泊した部屋はそのまま残されています。2階の展示スペースではテレサテンが金門で行った軍隊への慰問活動の様子を映像や写真で見ることができます。その熱心さから「軍人の永遠の恋人」というニックネームまであるほどなのですが、大変な毎日を送る軍人さんの前にテレサテンが現れたら、恋心を持つ軍人さんが増えるのも仕方ないですよね。
住所:金門県金湖鎮山下里黄海路72-1号
電話:(08)233-6576
開放:8:30~17:00
 中国大陸からの方も多く見られました |
 蔣經國が迎賓館と命名しました |
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 館内から窓の外をみると花崗岩が見えます。花崗岩を掘って作ったんですねぇ |
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男の楽園?「特約茶室展示館」

「特約茶室展示館」と聞いて何が展示されているかわかった方は、きっといないはず。ここは1951年に金門で初めて作られた慰安所であり、50年間もの間営業していました。昔、澎湖や馬祖で軍人による暴行事件が発生し、金門でも市民を守るため作られました。ここの慰安婦は定期的に医師による検査を行われるなど、台湾本島で仕事をするよりも待遇が良かったといわれています。
また、軍人の等級によって入場料金が違うのも興味深いです。各部屋も公開されているのですが、とても簡素な作り。ここを離れる際、とても複雑な思いがしました。
 門の外からは何があるかはわかりませんよね |
 以前使用されていた部屋の一部を資料室として使用しています |
 階級によって値段が違います。当時のお給料と比較するととても高価だということがわかりますよね |
 軍人用に開放していたのですが、軍人以外の身分のものも入場を希望し、入場料を軍人に比べて倍に設定 |
 まずは入場券を購入し、中へ入るシステムでした |
 扉を開けると様々なストーリーが書かれていました |
 番号がふられた部屋 |
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 各部屋では椅子に座って慰安婦の物語が聞けるようになっています |
簡素なつくり |
金門が詰まった「金門文化園区歴史民俗博物館」

7つのテーマでエリア分けされ展示されている「金門文化園区歴史民俗博物館」。ここを旅のはじめに回って金門を勉強してから金門を巡るとより詳しく金門の生活を知ることができます。
金門人は信仰が篤く「很會拝拝(よくバイバイする)」と言われます。また、お祭りや結婚、出産などでもしきたりが多いのですが、現在もきちんとしきたりを守り生活をしているというから驚きです。
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廟の四隅に飾られる「2本のはさみと花瓶」。はさみは台湾語で「家」と同じ音であり、花瓶の上に丸が描かれていることから「家家平安圓滿(家族の平安と円満)」を願っています |

各姓が提灯に書かれています。今でもこの提灯が飾られているんだとか
 説明を聞きながら回るとより深く知ることができます |
 どれを取るかで将来が決まる?? |

金門の北東にある「獅山砲陣地」。以前は「威震金東(砲声が殷々と金門の東に轟く)」と言われており、「震東坑道」と呼ばれています。
金門には多くの坑道がありますが、ここでは大砲発射実演練習が間近で見られます。8インチの榴弾を飛ばせる大砲の演習です。もちろん演習時にはダミーの榴弾ですが、威力はすさまじい!今後この大砲を使わないでいいように願うばかりです。

大きい!!
 訓練開始! |
 榴弾を押しこむ棒も4人がかりで運びます |
 緊張します。音の大きさにビックリして写真が撮れませんでした。すみません |
 最後の整列が終了すると… |
 記念写真も撮れます |
 榴弾がたくさん保管されています |
 武器や爆薬を盗んで売ったら死刑にします!という文字が! |
伝統建築に泊まれる民宿「慢漫民宿」

 ふかふかベッドの上にはクマちゃんが2匹 |
 ティファニーランプはオーナーの所蔵品 |
 2階にもマットレス+掛け布団 |

今回ナビが宿泊したのは珠山聚落にある、伝統建築をリフォームして作った民宿「慢漫民宿」の夢想館。伝統建築に宿泊できるなんてすごい体験です。
「莫内經典柚木床大套房二」は、ロフト式のお部屋で最大5名まで宿泊が可能。残念ながらバスタブはありませんが、ウォシュレットなのはいいですね。朝早起きして珠山聚落をブラブラ。幻想的な風景の中をゆったりと歩くと、日頃のせかせかしていた生活が嘘みたいに思えてきます。たった1時間歩いただけなのに、すぅ~っと心も体も軽くなりました。
 あっさりの廣東粥に油條。これがうまい! |
 焼餅も金門名物 |
 大陸から金門へ逃れてきた薛氏家の廟 |
 金門で門の絵が立体的なのはこの廟だけ! |
 金門ではあちらこちらで牛さんが見られます |
 かかしさん |
 朝から元気に走りまわっていました |
金門名物を食べられる有名店!

金門に来たらご飯と一緒に高梁酒でしょ~!
旅の目的は食!と言っても過言ではないナビ。金門人がオススメするお店「全福樓」に行ってきました。金門で一番有名なレストランと聞いていたので、大きな立派なお店かと思っていましたが、実際は民家の2階。
ここは金門で採れるものを使って食べさせてくれる金門料理レストラン。ナビが唸ったのは石蚵仔煎と豬腳麵線。台湾本島で食べる大きな牡蠣ではなく、小ぶりだけれど味がギュっとつまった牡蠣を大量に地瓜粉を水に溶かしたものと一緒に食べます。夜市で食べる蚵仔煎が苦手な人も、このおいしさにビックリするのではないでしょうか?
 石蚵仔煎 |
 金針花生湯 |
 この中のタロイモが美味しい!タロ芋は小金門のもので、特別クリーミー |
 金門名物の燕菜。フカヒレスープのように見えますが、早期の金門は食糧に乏しかったので、すべての具材を細く切り、フカヒレのかわりに見せていたのだとか |
また、金門は麺線も有名。塩を加えない麺線は健康にもよく、ツルっと口に入っていき、すっきりとした食感です。これに高梁酒の酒粕を食べて育ったと言われる豚ちゃんの脚と一緒に食べるとこれが美味~!お皿の1/4はナビが食べてしまったほどです。ちなみに金門の牛も鶏も高梁酒の酒粕を食べて育っているので特別柔らかくておいしんですって!そしてこのレストランの一番大きな特徴は、小サイズがないこと!2名だと2品食べただけでお腹いっぱいになってしまいます…。
住所:金門県金城鎮莒光路169号
電話:(08)232-1386

豬腳麵線
台湾内外のガイドブックで紹介される「成功鍋貼館」。地元の人も鍋貼に酸辣湯を持ち帰って夜ごはんにするそうです。
鍋貼がおいしいのは言うまでもありませんが、ナビがイチオシするのは「香酥排骨」。甘く味付けられた皮がカリカリで中のお肉はジューシー。添えられたにんにくが食欲をそそり、パクパク食べてしまいました。うまい!

香酥排骨
 かなりボリューミー |
 「甜酒蜂螺」は中の実を吸って食べます |
 胡椒が効いてスパイシー |
 酸辣湯は具だくさん! |
 素朴な味がした炒麺 |
 あっさりしていて食べやすい! |
 海蚵煎蛋は蚵仔煎のぶよぶよ感がなく、金門名物の牡蠣を卵で焼いたもの |
 大陸妹炒め |
お土産には何を買えばいい?

金門にはたくさんお土産があるので何を買っていいか悩みますよね。お酒を飲むのが好きならやっぱり高梁酒。ナビのオススメは賞味期限の長い麺線。試食させてくれるお店も多いので、自分好みの麺線を探し出してくださいね。
また、お菓子系と言えば貢糖も有名。大陸の方に人気なのは「聖祖食品」。空港にも売っていますが、工場の様子も見られる店舗には観光バスが乗りつけてすごい勢いでお買い上げしていました。
鬍鬚伯麵線
金門県金城鎮環島北路59-1号
(08)231-1651
 牛肉乾も有名ですがお肉類は日本に持ち帰れません |
 金門の麺線はあっさりで切れにくい!ナビ好みの味です♪ |
 限定高梁酒も種類が豊富! |
 聖祖食品店内はすごい人! |
 小分け包装されているのでバラマキお土産にぴったり |
 変わり種貢糖発見!豚脚貢糖ですって! |

もうひとつオススメしたいのは、砲弾から作る包丁。砲弾は一般の鋼材よりも密度が高く丈夫なことにヒントを得て作った「金合利鋼刀」の包丁。欧米の方はその美しさに魅了され、台湾人は使いやすさに魅力を感じているそうです。金寧廠では包丁作りの様子も見学でき、連日多くの人でにぎわいます。また、總監である吳增棟さんを撮影したドキュメンタリー映画「呉さんの包丁」が近々公開予定!と大注目です。
 工場内に積まれた砲弾 |
 説明を交えながら作っていきます! |
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 気付いたら包丁の形になってきました! |
 火花が飛び散ります |
 あとは整えていきます |
 整え終わったら柄をはめ込み |
 美しい包丁の出来上がり! |
 みなさん興味津々で眺めます |
1泊2日で金門を回りましたが、見るべきところはまだまだたくさんあります!また時間を見つけて遊びにきたいなぁと思いました。
以上、離島大好きナビがお届けいたしました。