こんにちは、フーディーです。いやぁ、もうすっかり冬も終盤に入りましたね。香港は日本に比べれば暖かいですが、これからまた寒さがぶり返す季節。今日はこんな時期におすすめの滋養強壮にぴったりなすっぽん料理を皆さんにご紹介したい。上海蟹がいい例なんだけど、最近は短時間で蟹の量を増やすため、湖に通常の倍以上の量を養殖しているんだ。またよく耳にするのは、成長促進ホルモン剤を注射して、家畜などを無理やりに太らせる方法。食べ物自体が天然でなくなったため、いろいろな健康問題が起きているよね。安全なものを食べないと逆に体に害を起こしてしまい、消費者の私たちでも食べ物の産地を十分に気をつけないといけないんだ。さて、今日の主役は、日本でも食べられるすっぽん。香港産もあるのだけれど、ここ『西苑』のすっぽん料理には、『安徽牧牛湖野生甲魚』という種類のすっぽんを使用していて、すっぽんの生産地がはっきりしているから安心してご賞味いただけるというわけ。早速ご紹介しよう。
中国安徽省の長江沿岸にある安徽牧牛湖は、上海蟹の有名な産地であるとともに、すっぽんの産地でもあるんだ。そこで成長促進ホルモン剤などを使用した養殖ではなく、淡水湖の天然で無公害な環境の中、小エビや小魚などをエサとして3年ぐらい育った野性のすっぽんのことを『安徽牧牛湖野生甲魚』というんだ。この種類は捕獲量が少ないので、値段は一般より高めなのもやむを得ないところ。ご存知のようにすっぽんは、さまざまな薬膳効能があり滋養、腎臓を補う効果が特に顕著なようだ。肉、背中の甲羅、頭、血、油、卵まで全身のそれぞれの部分によって違う効能があって、薬膳効能が高い高級食材のひとつとされている。日本では男性の精力剤として有名なようだが、中国では健康維持のために女性や老人子供にまで幅広く食されている。今流行のコラーゲンがたっぷりなので女性の肌にとってもいいし、コレステロールレベルを下げる効き目もあるんだ。日本では鍋料理が一般的だが、中国では調理法も様々。今回はすっぽんの薬膳スープ、すっぽんの柱候醤煮込、すっぽんのしゃぶしゃぶ、と3つの食べ方を紹介しよう。
『双冬』とは『冬?』(しいたけ)と『冬筍』(たけのこ)のこと。この料理は甘口なので、どちらかというと日本人好みの味だろう。生姜、葱、焼ロースト肉、中国湯葉などの材料に『柱候醤』という豆板醤風の濃い口ソースを加えて鍋の中で煮込む。すっぽんは、より肉に近い食感、羊肉の臭みがない感じを想像してもらいたい。また、『エンペラー』の部分は魚のソース煮込みにとても似ている。
このしゃぶしゃぶ料理はまさにすっぽんの「真」の味が楽しめる食べ方だ。ジンセンがはっきりと透けて見える『西苑』のスープは、もちろん高級な食材をたくさん使用して時間をかけて作ったもの。スープが沸騰したらすっぽんを入れ、その後再び沸騰してきたらさっと取り出して食べよう。醤油を少しつけて食べるとよりおいしい。半透明のゼリー状の部分には、コラーゲンたっぷりだね。上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。
記事登録日:2008-01-10