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離島めぐり ~ 坪洲島

ちょっとしたお散歩気分でも美しい景色を楽しめる、のどかで素朴な小さな島。都会の喧騒から離れてのんびりした島時間を過ごしてみませんか?

こんにちは香港ナビです。10月でも天気が良い日の日中は30度あり、まだまだ暑い香港ですが、風はすっかり秋風。アウトドアには最高の季節がやってきました。今回ご紹介する坪洲(島)1周は、体力に自身があまりない人でも歩けちゃう、「香港郊外」初級者OKのウォーキングコースをご紹介します。

坪洲への行き方

MTR香港駅の近くにあるセントラル・フェリーターミナルからフェリーに乗って行きます。スタフェリー乗り場の隣、6号フェリー埠頭から普通船で約40〜45分(高速船で25〜30分)です。(所要時間は微妙に違うので、時間に少し余裕をみて計画を立てましょう)
時間帯によって間隔が微妙に違いますが、だいたい45分に1本が目安です。
中環第六埠頭の左側が坪洲行き乗り場。

中環第六埠頭の左側が坪洲行き乗り場。

ディスカバリーベイなどに展開しているコーヒー店。いつもラテを頼んでしまいます。

ディスカバリーベイなどに展開しているコーヒー店。いつもラテを頼んでしまいます。

ローカルの小食(スナック)も!

ローカルの小食(スナック)も!

次のフェリーの時刻が電光掲示板で出ているので、まずここをチェック!

次のフェリーの時刻が電光掲示板で出ているので、まずここをチェック!

オクトパスカードがあれば、MTRと同じようにそのまま乗船できます。

オクトパスカードがあれば、MTRと同じようにそのまま乗船できます。

ここにオクトパスカードをかざせばOK。

ここにオクトパスカードをかざせばOK。

30分前後の船旅

他の離島のフェリーより、ちょっと小さめ?

他の離島のフェリーより、ちょっと小さめ?

さぁ、フェリーに乗ってみましょう。
ナビが乗ったのは高速船だったので、約25分の船旅。フェリーは2階建でエアコンつき、2階の奥には狭いながらも屋外エリアがありました。

フェリー内は飲食可能ですので、フェリー乗り場に少し早く着いてしまったら船上で楽しむスナックや飲み物を考えるのも楽しいかもしれませんね。
フェリーに乗船します!

フェリーに乗船します!

2階席の様子。香港らしく、エアコンは強め。

2階席の様子。香港らしく、エアコンは強め。

天気がいい日は屋外の席に出て離れていく香港島を眺めるのも...いいもんです。

天気がいい日は屋外の席に出て離れていく香港島を眺めるのも...いいもんです。

島が近づいてきました。景色を眺めているとあっという間に坪洲。

島が近づいてきました。景色を眺めているとあっという間に坪洲。

フェリー乗り場は少し小さ目ながらも屋根があります。

フェリー乗り場は少し小さ目ながらも屋根があります。

降りる人々の流れについていけば間違いなし。

降りる人々の流れについていけば間違いなし。

坪洲に到着!

フェリー乗り場の横には観光マップがありますので、まず地形を把握してみましょう。
なんと日本語もあります!観光用に作られたサインは島のあちこちに整備され、すべてに日本語の説明がついていますので、語学に自信がなくても坪洲の観光や歴史の知識を深められますね!

埠頭や島の周りには釣船をたくさん見かけますが、海鮮レストランがあるわけではないので、それを目的にくる観光客もなく、いたってのどかな島の入り口です。
帰りの乗り場も確認。

帰りの乗り場も確認。

時刻表を携帯で撮っておけば、帰る時間の目安になります。

時刻表を携帯で撮っておけば、帰る時間の目安になります。

島のあちこちに観光案内が設置されていました。

島のあちこちに観光案内が設置されていました。

坪洲について

中環フェリーターミナルから出ている離島の中で一番地味な存在と言っても過言ではない坪洲。
実はその昔、香港産業の中心として30種以上の工業が発展した島として賑わった歴史を持っています。現在の坪洲は、そんな過去の繁栄の面影はなく、他の離島のように特出した観光スポットもないため、週末に訪れても比較的混雑を避けられる、今の香港では希少なスポットとも言えるかもしれません。

凹型(トラベルピロー型)の形をした島の面積はおよそ1平方キロメートル、ちょうど東京ディズニーランドと東京ディズニーシーを合わせたくらいの大きさで、ランタオ島の東にひっそりたたずんでいます。

坪洲フェリー乗り場の横にはもっと小さいフェリー乗り場があり、そこからランタオ島のディスカバリーベイへ行く小さなフェリーが出ています。島から島へアイランドホッピングも楽しいそうです。

フェリー乗り場前の広場が街の中心!?

もし一緒に行った家族や友達とはぐれたら...
中環行きのフェリー乗り場で待ち合わせにしておくのが一番簡単。


人口約6000人で、外からの人の流れもない坪洲には大手企業のチェーン店はフェリー乗り場の近くにあるスーパーマーケットのWellcome(ウェルカム/惠康)だけ。お水や虫よけなど忘れ物があったらこちらでゲットしましょう!中は結構広いです。

坪洲のいたるところ、木陰には多種多様の椅子が無造作に置いてあり、そこに島のお年寄りたちや島の住人が座ってお話ししたり、涼んでいたりします。

トイレはこちらで

ナビが坪洲でいつも利用しているトイレはフェリー乗り場前にある坪洲市政大廈のトイレです。
公共の図書館や体育館などの政府の施設が入った建物で、一般人も出入りができます。エアコンもきいていて、清潔で快適なお手洗いです。


東湾から南湾へ、手指山(フィンガーヒル)コース

フェリー乗り場前広場の突き当たりにある天后廟

フェリー乗り場前広場の突き当たりにある天后廟


まず、広場突き当たりに堂々と鎮座する天后廟のお参りからスタート。

天后廟は坪洲最古の廟で1798年に建設されたものです。もともと漁師の島だった坪洲の人々は海を守る天后を信仰していました。昔から海とともに繁栄してきた香港、本当にいたるところに天后廟がありますね。

香港の廟の特大うずまき線香

香港の廟の特大うずまき線香

お賽銭入れ

お賽銭入れ


天后廟でお参りを終えたら、坪洲のメインストリート「永安街」には行かず、左手に歩いていきます。ナビが行った日曜の午前中ではお店はまだ閉まってるところが多いです。
「行來發餐廳」を右手に左にある小道を入っていきます。

「行來發餐廳」を右手に左にある小道を入っていきます。

しばらくして行來發餐廳を左手に右折すると、金花廟(Golden Flower Shrine)があります。天后廟とは違い、坪洲のここにしかない廟で、金花聖母(金花娘娘)を祀っています。特に女性が懐妊や家族の健康などを祈って参拝に来るようです。
金花廟の横を左に入り、細い道を登って、降りてまっすぐ進むと...

金花廟の横を左に入り、細い道を登って、降りてまっすぐ進むと...

ものの数分で東湾が見えてきます。夏をすぎたせいか、ビーチは土日でもこの静けさ。

ものの数分で東湾が見えてきます。夏をすぎたせいか、ビーチは土日でもこの静けさ。

龍母廟(ロンモウミウ)

東湾には坪洲で一番大きな廟の「龍母廟」があります。海の女神であり、「龍母」を祀る「龍母廟」は坪洲に建設されたのは1971年とまだ新しいのですが、龍を育てたという龍母伝説はとても古く、毎年旧暦5月8日の龍母の誕生日を祝うお祭りは坪洲全体が賑わうそうです。

天災から人々を守り、日照りの時は雨を降らせ、家内安全、子孫繁栄などなんでもお願いできる坪洲のスーパーお母さんです。
東湾の北側から見える「龍母廟」

東湾の北側から見える「龍母廟」

「龍母廟」の前では、椅子でのんびり〜のおじさまたち。

「龍母廟」の前では、椅子でのんびり〜のおじさまたち。

黄色の大きいお線香が焚かれていました。

黄色の大きいお線香が焚かれていました。

東湾から手指山(フィンガーヒル頂上へ)

東湾の端の方から山側へ登って、民家の間の細い道(階段)を進んでいきます。

東湾の端の方から山側へ登って、民家の間の細い道(階段)を進んでいきます。

ちょっと上がっただけで遠くまで見渡せます。高層住宅やビルの多い香港ではなかなか味わえない体験です。

ちょっと上がっただけで遠くまで見渡せます。高層住宅やビルの多い香港ではなかなか味わえない体験です。

山道に入ると、木々が強い日差しを遮ってくれるので涼しくて気持ちがいい!

山道に入ると、木々が強い日差しを遮ってくれるので涼しくて気持ちがいい!

道標が設置されているので、安心。

道標が設置されているので、安心。

ビューポイントの説明も。

ビューポイントの説明も。

登りは結構急な階段。おお!景色が開けた!

登りは結構急な階段。おお!景色が開けた!

な、な、なんと!

頂上は信じられないほどの混雑!!

山道終盤まで、ほとんど人に会わなかっただけに、動揺250%。
2年前に来た時は、同じ日曜でも1〜2組しかいなかったのに、とうとうこの平和でのどかな坪洲にまで観光客が押し寄せていたとは...! しかも山の上だけ...!
今回は石の前での記念撮影も展望台での写真撮影も断念。
次の目的地へと山を降りることにしました...
大陸からの観光客が多かったかもしれません。

大陸からの観光客が多かったかもしれません。

一応、名勝をパチリ!

一応、名勝をパチリ!

帰りはくだりなので楽チンです。

帰りはくだりなので楽チンです。

今度はフェリー乗り場に向かうサインに従って進みます。

今度はフェリー乗り場に向かうサインに従って進みます。

下まで降りてくると、畑もあったり。

下まで降りてくると、畑もあったり。

記念公園とありますが、実はお墓です。

記念公園とありますが、実はお墓です。

実がたわわになりすぎているパパイヤの木

実がたわわになりすぎているパパイヤの木

南湾はちょっとしたシーサイド住宅ストリート!?

ちょっと羨ましいような、優雅でのどかで、平和な、そんな
海岸沿いの住宅地にある独特の雰囲気がここにもありました。
魚の干物(塩漬け)があちこちにぶらさがっています。

魚の干物(塩漬け)があちこちにぶらさがっています。

南湾を海沿いに歩きすすめると遠くにフェリー乗り場が見えてきます。

南湾を海沿いに歩きすすめると遠くにフェリー乗り場が見えてきます。

ひと休み、エネルギー補給

午前中の旅程が終わろうとしているのでここでひと休み。
芒果沙冰(マンゴー氷)と杏仁紅豆冰(アーモンドあずき氷)はともにHK$21
他にもいろいろなフレーバーの氷ドリンク

他にもいろいろなフレーバーの氷ドリンク

具がトマトと卵焼きのサンドイッチ

具がトマトと卵焼きのサンドイッチ

金源冰室は永安街の南湾よりのはじにあります。

金源冰室は永安街の南湾よりのはじにあります。

北湾から東湾へ 釣魚公と見晴らし台を目指すコース

坪洲の北の端にある釣魚公(オールドフィッシャーマンズロック)

坪洲の北の端にある釣魚公(オールドフィッシャーマンズロック)

午後はまたフェリー乗り場に戻り、島の北側を通り東湾に出てくるコースを歩きます。
海まで行かずに途中の公園を抜けてみました。

海まで行かずに途中の公園を抜けてみました。

坪洲の公団住宅。香港では珍しい低層住宅。

坪洲の公団住宅。香港では珍しい低層住宅。

大きなガジュマロ下は憩いの場

大きなガジュマロ下は憩いの場

海岸沿いに出ると、また色々な椅子が木陰にポツンと置かれています。

海岸沿いに出ると、また色々な椅子が木陰にポツンと置かれています。

ここにも。

ここにも。

ここにも。坪洲いすギャラリーができそうです。

ここにも。坪洲いすギャラリーができそうです。

道なりに進んでいくと海が見えなくなりました。

道なりに進んでいくと海が見えなくなりました。

びっくり、とても素敵な建設中の住宅を発見! 坪洲も建設ブーム!?

びっくり、とても素敵な建設中の住宅を発見! 坪洲も建設ブーム!?

工事中、建設中もあって、少し道がわかりにくくなっていました。(2016年10月)
一本道が分かれるところは標識を手がかりに進んでみましょう。

仙姐廟(別名:七姐廟)

色鮮やかな小さめの廟は日本でいう織姫を祀っています。旧暦7月7日の七姐誕は、チャイニーズバレンタインデーとしても有名です。
しばらく歩くと端が出てきます。

しばらく歩くと端が出てきます。

この先は大利島といって、今は汚染処理場があります。

この先は大利島といって、今は汚染処理場があります。

橋からの眺めはサイコー。橋の下には釣り人の姿がちらほら。

橋からの眺めはサイコー。橋の下には釣り人の姿がちらほら。

家楽径(ファミリートレイル)

橋の途中でUターンをして橋の手前からスタートする、家楽径(ファミリートレイル)に入っていきます。このずっと先に釣魚公(オールドフィッシャーマンズロック)と見晴らし台があります。

きれいに整備された遊歩道なので歩きやすい。

自動車がない島の移動は自転車がメインで、車両は小さな救急車と消防車だけ。
島で急病人などが出た場合は島の北にあるヘリポートからヘリコプターで街に運ばれます。
とことこ歩いていると美しい海岸があらわれました。

とことこ歩いていると美しい海岸があらわれました。

目の前には香港ディズニーランド!

目の前には香港ディズニーランド!

北側にはこんなに綺麗な海岸が!
海岸線に添った家楽径からはディズニーランドが対岸に一望できます。花火をここから見たらどんなに綺麗だろうと妄想しつつも、花火が上がる夜にここを歩くのは無理(怖すぎる)とナビの妄想は瞬殺されたのでした。
少し気が遠くなった、傾斜が急な登りの階段。

少し気が遠くなった、傾斜が急な登りの階段。

綺麗な展望台を後にして、ここから山に入ります。
山を抜けると、まず東湾に出て、そして坪洲メインストリートに戻ります。
ここからの道は少しわかりにくいので、間違えないように気をつけましょう。山を抜けると村があり、島の人々の暮らしを垣間見られます。
失神するかと思った階段は見える範囲だけで、そのあとはゆる目の坂道に。

失神するかと思った階段は見える範囲だけで、そのあとはゆる目の坂道に。

初めて見た。ジャックフルーツの木!実が重そう...

初めて見た。ジャックフルーツの木!実が重そう...

淡水湿地帯らしい。

淡水湿地帯らしい。

香港では、何もしなくてもパパイヤは毎年豊作だと思います。

香港では、何もしなくてもパパイヤは毎年豊作だと思います。

午前中に訪れた東湾の端に出ました。

午前中に訪れた東湾の端に出ました。

今回のお散歩コースもとうとう終盤です。

今回のお散歩コースもとうとう終盤です。

永安街

坪洲のメインストリート永安街までは、ゆっくり写真を撮りながら歩いて約1時間ほどの道のりでした。

永安街は小さい島の決して長くないメインストリートですが、昔ながらの香港の商店街が残っている場所です。道幅は狭く、時には自転車までが通り、思わずドキッとすることも。
この細いメインストリートには八百屋や雑貨屋、レストランに茶餐廳、パン屋に家具屋、不動産屋と坪洲の生活を支える商いがギュッと詰まっていました。
両サイドの店舗の上は島民が暮らす住居。

両サイドの店舗の上は島民が暮らす住居。

島の仕事には必須!

島の仕事には必須!

島ならではの特産物。乾蝦!

島ならではの特産物。乾蝦!

雑貨屋さん

雑貨屋さん

このような店舗が都市部では減ってきている。

このような店舗が都市部では減ってきている。

ついつい買ってしまう、香港のスイーツ茶果。

ついつい買ってしまう、香港のスイーツ茶果。

こちらは飲茶も楽しめる茶樓。

こちらは飲茶も楽しめる茶樓。

野菜も新鮮です。

野菜も新鮮です。

時間貸しの自転車もあり。しかし、自転車で坂道と階段の多い坪洲をぐるっと回るれるのだろうか?

時間貸しの自転車もあり。しかし、自転車で坂道と階段の多い坪洲をぐるっと回るれるのだろうか?

超記瓷器店

ついつい欲しくなるかわいい柄の茶杯。

ついつい欲しくなるかわいい柄の茶杯。

その昔は坪洲の特産物のひとつだった中国陶器。現在残る工房は超記瓷器店だけだそうです。
自分で絵付けが体験できます(最少2人より/要予約)。

住所:坪洲永興街 7 號地下

ナビはここでご飯

坪洲で一番モダン!?

坪洲で一番モダン!?

蝦多士という名前に惹かれ、それだけで入った「祺森冰室」。こちらでご飯をいただきました。蝦多士は坪洲名物らしいです。

ナビは金額てきにもトンカツサンドイッチが一押し!
揚げたてのカツとトマトスライスの酸味が相性ばっちり。

祺森冰室
住所:坪洲永安街3號地下B舖

蝦多士(セットで$40)がきた!...むむむ。

蝦多士(セットで$40)がきた!...むむむ。

まさにクリームコロッケ。揚げ物なので、ふたりでシェアしてちょうどいい感じ。

まさにクリームコロッケ。揚げ物なので、ふたりでシェアしてちょうどいい感じ。

香港ならでは通粉(マカロニ)セット(HK$36)。ミートソースかけ。

香港ならでは通粉(マカロニ)セット(HK$36)。ミートソースかけ。

トンカツサンドイッチ(単品HK$22)。お肉がジューシーで美味しい!

トンカツサンドイッチ(単品HK$22)。お肉がジューシーで美味しい!

坪洲のおまけ

救急車

救急車

消防車

消防車

島に2つしかない車、救急車と消防車。今回の坪洲で初めてお目にかかりました!!!
なんともキュートなお姿です。
島の猫たちもどこか幸せそう。

島の猫たちもどこか幸せそう。

いかがでしたか?
南側の手指山(フィンガーヒル)を登るコースなら約2時間、
北側の家楽径(ファミリートレイル)は約1時間、
これに永安街の散策、あちこち寄り道しながらゆっくり歩いても1日あれば十分楽しめる坪洲。
半日しか時間がない時は片方のコースだけでも素晴らしい景色を十分鑑賞できます。
風が気持ちい秋晴れの日を見つけたら、一度訪れてみてはいかがですか?

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2016-10-18