宿泊客以外でも気軽にどうぞ。今話題の魯迅故里にたたずむ純中国風旅館で、紹興の下町に浸ってきました。

こんにちは、上海ナビです。皆さんは上海近郊に遊びに行くとき、どんなところに宿泊していますか? ホテルという声が多いのかもしれませんが、最近では古い邸宅をリノベーションしたプチホテル、バックパッカー向けのログハウス風ユースホステル、温泉リゾートなど、いろいろな選択肢が増えてきました。今回ご紹介する紹興では、純中国風旅館が人気を集めているようです。中国ではホテル派だけど、日本では断然旅館派のナビ。早速土日を利用して出かけてきました。
場所は紹興の中心的観光地・魯迅故里エリアの中。白壁と黒い瓦屋根の古い民家が軒を連ねる、昔ながらの街並が残っている界隈です。散歩をして、疲れたら酒屋や茶館に腰を下ろして……。そんなふうに過ごしていると、何時間も経ってしまいそうなのんびりとした時間が流れています。
 近所には、揚げパンを作って売っているおじいさんがいました。 |
 酒屋さんはいたるところにあります。 |
 エントランス。丸い透かし彫りの門とのぼりが目印です。
|
 さすが紹興酒の産地。フロントにもお酒がずらり。
|
 ロビーはこの旅館のバーであり、食堂でもあるのです。後ほどご紹介します。
|
 |
 |
館内の様子。ただただぼんやりと見とれてしまう美しさ。明、清代の建築様式の魅力にしばしぼう然。もともとの造りは壊さずに、必要な設備だけ整えてそのまま旅館として使用しているそう。
|

ナビが泊まったスタンダードルームはこんな感じ。トイレ、シャワー、テレビ、エアコン、ポットなど、基本的な設備は整っています。お値段は、108元(シングルルーム)から388元(スイートルーム)までと、驚くべきリーズナブルさ。
〜宿泊しなくても、雰囲気を味わえる開放的なロビー〜

「宿泊込みのツアーで来たので」「ローカルな旅館は言葉の問題が心配」「やっぱり何かと安心なホテルを選びたい」——。そんな方でも、気軽に利用できるのがこちらのロビー。
なんと、24時間中国風バーとして開放されているのです。レストランの閉店時間の早いこの界隈では利用価値大。近所でお店を経営しているらしきおじさんたちも暇つぶしにやってきます。地元の人の交流の場にもなっているよう。扱っているのは、主に自家製の果実酒です。
 「楊梅酒」(10元)
注がれるのはなんとお茶碗。すももの一種である楊梅を白酒に漬けたもので、「梅酒みたいな感じかな?」と思って注文したナビはびっくり。かなりキツいお酒でした。強い方はぜひ挑戦を。
|
 「葡萄酒」(10元)
ワインのような味を想像していましたが、よく漬かったコクのある果実酒という感じ。リンゴのような香りで、やや飲みやすいので初心者向けです。
|
 「豆腐干」(10元)
醤油や八角で煮込んだ干し豆腐。強いお酒のお供に。
|
 「花生」(10元)
醤油で殻ごと煮込んだピーナッツ。紹興酒に合いそうです。
|
〜早起きして朝ご飯を食べに来よう!〜
宿泊客以外でも、なんと一律5元で食べられるこちらの朝ご飯。食堂はロビーです。おかゆ、揚げパン、マントウ、小龍包、茶葉蛋(茶葉入り煮卵)というトラディショナルな中国風朝ご飯が、純中国風の建物内で味わえます。明らかにこれから出勤という感じも地元の人もちらほら。

いかがでしたか? 宿泊客も地元の人も、みんなが集える場所「老台門客桟」。せっかくだから地元の人目線で長期滞在してみたい、でもホームステイできるような知り合いもいないし——。そんな方にもオススメです。情緒あふれる街並を散策した後、そのままこんな旅館で眠れるなんて最高ですよね。ホテル派の方も、朝ご飯はぜひこちらへ。日の出とともに動き始める小さな集落の息づかいを、肌で感じることができると思います。以上、上海ナビがお伝えしました。