ドラゴンボートを見て、ちまきを食べて「端午節」をめいっぱい楽しもう♪日本で台湾の端午の節句を感じられる卵立ても是非!

こんにちは、台北ナビです。
旧暦5月5日は「端午節(端午の節句)」!2025年は新暦5月31日の土曜日になります。
端午節前は、最高気温が30℃を越えて初夏を思わせる陽気が続いたかと思えば、梅雨前線が登場し、朝晩には気温がぐっと下がることも。台湾に住み始めて、この不安定な天気こそが端午節前の風物詩なのだと感じます。
そして、台湾では「端午節まで冬物衣類はしまってはいけない」という生活の知恵が広く知られています。端午節を過ぎると長く厳しい夏がやってくるという意味でもあります。台湾人にとっては、三大節句に数えられる端午節は日本人が思う以上に大事にされている日です。
今回は台湾の「端午節」の過ごし方、楽しみ方をご紹介します。
「端午節」の由来とは……
端午節は「屈原」を供養する日です。屈原は戦国時代楚国の詩人であり、国を愛し忠信を誓っていた政治家でした。ある時、屈原は秦国が楚国を狙っていることを見抜き楚の王に進言しますが、王は奸臣(主君を裏切る邪悪な家臣)の言うことの方を信じたため、屈原の話には聞く耳を持たず、なんと屈原を国外追放してしまいます。結果、楚の王は秦国に抑留され客死。その後、楚の国は秦国に攻め込まれ都を占領されてしまいました。それを知った屈原は失望し、汩羅江に身を投げて自害。その日が旧暦5月5日だったのです。
屈原の死を知った国民たちは嘆き悲しみ、船を漕いで遺体を見つけに出たといいます。その際、チマキを川へまき、太鼓をたたいたりして彼の遺体に魚などが近づき食べられないようにしたのだといいます。このことから、端午節になるとチマキを食べ、ドラゴンボートを漕ぐようになったといわれています。
「端午節」といえばやっぱり「ドラゴンボートレース」が見たい!

ナビもレースに参加したことのあるドラゴンボートレース。台湾へ留学したことのある日本人なら案外参加したことも多いのでは?もちろん経験者でなくても見るだけも楽しめます。会場には台湾らしく屋台が出ていて、さながらお祭り状態です。
台湾各地で様々なドラゴンボートレースが開催されます。この時季に台湾へ来られる方は会場でその熱いレースを見てみてください。
ちなみに中南部では決勝戦が夜に開催されるというところが多いです!

画像:臺北國際龍舟錦標賽

端午節に台湾人が食べるもの……それはチマキ。かつては端午節前に一家総出で一日がかりでチマキを作ると言う家庭が多かったようですが、現在は市場で買ったり、レストランやコンビニで予約注文する家庭も増えてきているようです。
それでも、チマキを食べると言うのは、今も変わらない習慣。この期間に台湾に滞在しているなら、ぜひ食べたいものです。
チマキといえば、三角錐の形をしたものを想像する方が多いですよね?いわゆる台湾チマキはその形が多いのですが、細長いものや四角い形をしたものなど様々な形があります。もちろん、味、作り方も千差万別。
詳しくは過去のチマキ食べ比べの記事を見ていただくとして……。
このチマキ、どれが好みかは個人差が大きいものなのと言えます。端午節前は様々なチマキが売られるので、自分の好みを探るのも楽しいですよ!ちなみに台北では南門市場の品ぞろえが圧倒的に多いので、チマキを試してみたいという方は南門市場へ行ってみてください。

あなたはどのちまきがお好み?
2025年もホテルやスタバを中心に様々な「ちまき」が売り出されました。2025年版の「ちまき」特集は別途記事にしたので、是非ご覧ください!
ホテルが作る高級ちまき、変わり種ちまき等々……。あなたはどれがお好みですか?
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チマキの形をしたグッズもこの時期のお土産にピッタリ! |
この時期買いたいお土産といえば……「香包」

真っ赤な糸が鮮やかな「香包」。チマキとともにこの時期市場でよく見られます。チマキは日本へ持って帰れませんが、これなら大丈夫!香包は子供やお孫さんにと選ぶ姿をよく見かけますよ。
冒頭でも書いたように台湾では端午節を境に夏が始まると考えられているので、その季節の変わり目に体調を崩すことのないようにと、「香包」には厄除けの意味が込められています。
今でこそ、色んな形の「香包」がありますが、もともとは虫除けのために艾草(ヨモギ)などの香りの付いたものを包んで、子供の首にかける習慣からきており、もっとずっとシンプルなものだったに違いありません。
形は変われど、昔ながらの子供を想うこの風習、素敵ですよね。お土産にもよさそうです♪
玄関にもご注目

ヨモギや菖蒲をフラワーアートにして飾っているおしゃれな家もありますよ!
暑い台湾での夏の始まりは、かつては伝染病が流行る時期でもありました。そのため端午節には万病を治し、福を招くといわれるヨモギを玄関に刺して、厄除け、病避けを願います。
形が刀に似ていることから、別名「水剣」と呼ばれる菖蒲は、厄除けのために玄関に刺している家庭もあります。町歩きの際、探してみてくださいね。

阿原のヨモギせっけん
そして、この時期阿原などのハーブを使ったスキンケア商品などを販売しているお店は、ヨモギなどの厄除け効果があるといわれる商品を特売したりしています。
お土産を渡すときに、端午節の風習などの小ネタを加えつつ渡すというのも良さそうです。
ナビが大好きな「立蛋」

画像提供:林森in台湾
その字のごとく、タマゴを立てるという遊び。端午節の正午にはタマゴが立ちやすくなるというのです。科学的根拠はあるのかないのか怪しいところですが、これ、本当に立ちます!そして、タマゴがうまく立つと幸運が訪れるというのだから、試してみないわけにはいきません。(しかも成功率はかなり高いです!)
本来なら地面に置かなければならないみたいですが、クーラーの効いた家の中でも立ちます。何なら日本では立春の卵といわれるように、立春にも卵は立つと言われていますよね……。
これが最も手軽に端午節を味わえると思うので、ナビは毎年タマゴを立てて幸運を呼び続けています!
2025年の「端午節」は台湾全土でドラゴンボートレースが盛大に開催され、おいしそうなちまきもたくさん。2025年は3連休で、台湾国内外へ旅行に出かける人が増える見込みです。
台湾国内、空港など混雑が予想されますので、チケットなどの予約はお早めに!
以上、台北ナビがお届けしました!