つい写真を撮りたくなる街、香港。
どんどん増えて日々変わっていく香港のフォトジェニックなアートがどうやって作り出されているのか、ナビが見てきました!

上環にある有名な香港のアクションスター、ブルースリーの壁画。2015年「HKWALLS FESTIVAL」 の作品。
こんにちは、香港ナビです!
今日は最近話題の香港のフォトジェニックなアートについての特集です。
ここ数年、オールド・タウン・セントラル(以下OTC)と呼ばれるエリアだけではなく、香港中いたる所で 素敵なアートを見られるようになりました。 2018年3月にはOTCの一角に日本から香取慎吾さんが来て 『大口龍仔』 という情熱的な赤色をベースにした壁画を完成させ、注目を浴びていますね。 『大口龍仔』 は香港ナビでも特集をしたばかり。
他にも香港観光街あるきの目玉になるような「カラフル」で「フォトジェニック」なアートがたくさんある香港ですが、実はこういうストリートアートはどんどん変化をして、増えたり入れ変わったりしているんですよ。
香港のフォトジェニックなシーンを造りだす人々
最近は香港観光の目玉にもなっている香港各所のストリートアート。アートはレストランやカフェの壁・ビルの壁・店舗のシャッター等 さまざまな場所に描かれていて、香港の街に溶け込みながら彩りを添えています。 またこれらのアートは定期的に描き直されリフレッシュする事も多く、街を行き来する人々を常に楽しませてくれます。
そんな香港のフォトジェニックなアートですが、誰がどうやって作っているのか、気になりませんか?
レストランやビルのオーナーなどからアーティストへ直接依頼をする場合もありますが、大きなアート支援団体が指揮をとっていることもあり、その背景はさまざまです。
今日はそれらの組織の一つ、『HKWALLS』の最近の活動についてお伝えします。
HKWALLSは非営利のアート団体です。香港内外のアーティストの素晴らしい才能を世界に披露する場所やチャンスを提供してきています。 またアーティストのレベルの高い作品を通し、地域との結びつきを深める手助けをしたり、自由で表現豊かな作品を造りだす手助けをしています。
彼らの活動内容は多岐に渡りますが、なかでも一番大きなイベントは「HKWALLS FESTIVAL」 という1年に1回のイベントでしょう。

2015年「HKWALLS FESTIVAL」(上環)の作品。
「HKWALLS FESTIVAL」には香港内外から多くのアーティストが参加をして、キャンバスとなる壁やシャッターに完成度 の高い素晴らしい作品が残しています。下記が近年のFESTIVALを通して造られたアートです。
2014年 上環 参加アーティスト22名 17作品を完成
2015年 上環と赤柱 参加アーティスト39名 50作品以上を完成
2016年 深水埗 参加アーティスト40名 40作品を完成
2017年 黄竹坑 参加アーティスト30名 黄竹坑のほかに油麻地の7階建てビルの壁画
2018年 中環とウエスタン地区
こうして毎年のイベントを通じてフォトジェニックで素敵なアートが香港各地に誕生しているんですね。
今日はこの2018年のオールド・タウン・セントラルを通じて 中環・上環(OTCエリア)と西区〈主にサイインプン〉のに誕生をしたばかりのHKWALLS FESTIVAL作品を幾つかご紹介します。
ある作品は作業過程の様子から、あるものはHKWALLS FESTIVALが開かれる以前の変化も含めてご覧いただけます。
作品を見れば、FESTIVALを通じていかに多くのハイレベルなアートが生み出され、また定期的に入れ替わりりフレッシュしている様子がお分かりいただけるはずです。そして、今回のFESTIVALでオールド・タウン・セントラル(OTC)もよりアートで溢れるエリアになりました。
2018年 HKWALLS FESTIVAL作品(一部)
それでは早速2018年のFESTIVALで完成した作品を幾つか見ていきましょう。最初はOTCに誕生をしたものです。
(作品の写真はナビが撮ったもので、アーティストの紹介はHKWALLSの作品ページを参照しています)
 2018年HKWALLS FESTIVALが行われる直前のウォール。 |
 ONEQの製作過程。 |
 作品完成後。 |
上記は日本人アーティストの「ONEQ」の作品。左の写真のように様々なアーティストの寄せ集めだった壁が塗り潰され、そこに日本とアメリカのアートがミックスされた「ONEQ」の作品が描かれました。九州出身の彼女の作品はマーメイドが中心で、作品の中にはよく鱗が描かれるという事です。この作品の前である日本のテレビ番組の撮影もされていましたね! |
 2015年の「HKWALLS FESTIVAL」の作品。 |
 2018年DAN KITCHENER(DANK)の完成作品。 |
 2018年DAN KITCHENER(DANK)の完成作品。 |
左のワニの壁画は2015年のHKWALLS FESTIVALで描かれたものですが、今回DAN KITCHENER(DANK)によってこの壁が一新されました。DAN KITCHENER (DANK)は長いキャリアの中で Paul McCartney, Lenny Kravitz, Kylie and The Prodigy等のそうそうたる顔ぶれの有名スターとも働いてきました。近年は多くの国を回り、彼のトレードマークとも言える雨の、ネオンが多い街や芸者をモチーフとしたアートを描いています。 |
 2018年作品の製作途中。 |
 2018年の完成作品。 |
コペンハーゲン出身、CHRISTIAN STORMの作品。1990年はじめよりGRAFITTIアートの世界に従事。アーバンコンテンポラリーアートの独学者。 |
 2018年の完成作品(右側の傾斜部分) |
 2018年の完成作品。 |
香港ベースのアーティスト、Zoie Lamのカラフルで細かな作品。ビビットカラーで活き活きと表現された世界からはポジティブなパワーが溢れ、物語がが次から次へと展開されていくのが手にとるように分かります。 |
 2018年FESTIVAL開始前のウォール。カラフルなアートですね。 |
 2018年の作品制作途中。 |
 2018年の完成作品。コラボレーション作品という事で、アート完成後にaudio visual installationsにてカラフルで色彩豊かな映像がこの作品の上に映し出されました。 |
左のカラフルな壁が、右の作品へ産まれ変わった。Finu x Yunus という香港ベースのアーティストのコラボレーション作品。 |
 2018年の完成作品。 |
 2018年の完成作品 |
香港ベースのKSの作品。1999年にGRAFITTIを始め、2007年よりユニークなポートレートシリーズに打ち込んでいる。2018年のFESTIVALではレストランの壁にユニークなポートレートを完成。 |
 BISCO SMITHの作品(上環) |
 香港ベースのNeil Wangの作品(上環) |
 45RPMの作品(上環) |
 MEGICの作品(上環) |
 REMI ROUGH & XENZのコラボレーション作品。 |
 ブラジル出身ALEX SENNAの作品(上環) |
 GUS EAGLETONの大きな作品。(これはOTCではなく西營盤にできたもの) |
 SIKの作品。(これはOTCではなく西營盤にできたもの) |

OCTの街なみ。
いかがでしょうか。
実はご紹介しきれていない完成作品もまだ数多くあるんです。
紹介できた作品は今回完成した中のほんの一部ですが、これらの作品だけでもフォトジェニックな香港が日々至るところに誕生している様子がお分かりいただけると思います。
オールド・タウン・セントラル(OTC)のようなお洒落なエリアのみならず、下町の深水ポーでも過去にHKWALLS FESTIVALは開かれています。また、ほか団体による活動も数多くあり、香港は常に変化をしています!
2度目以降の香港は、こうした新しいアートを探す旅も楽しいかもしれません。また、年に1度のHKWALLS FESTIVAL中であれば、香港内外の有名アーティストの製作を見るなんていう滅多にないチャンスにめぐり会えるかもしれません!
皆さんもぜひ、新しい香港・新しいアートに会いにきてくださいね!
今日ご紹介したアートは、下記HKWALLS のホームページで場所の確認ができます。
また、オールド・タウン・セントラル(OTC)を中心にフォトジェニックな香港を効率よくご案内するツアーも人気です!